雨。
NML で音楽を聴く。■シェーンベルクのヴァイオリン協奏曲 op.36 で、ヴァイオリンはヒラリー・ハーン、指揮はエサ=ペッカ・サロネン、スウェーデン放送交響楽団(NML、CD)。聴き覚えのない曲だが、曲も演奏もすごい。いつか聴き返そう。■メシアンの「アーメンの幻想」で、ピアノはイヴォンヌ・ロリオ 、オリヴィエ・メシアン(NML、CD)。メシアンは長くてしんどいのでなかなか聴けていないのだが、聴かないといけないよなあ。皆んな、そう思ってるよね、って、そんなわけないか。メシアンや武満以外、いったい何を聴くべきっていうの? いや、独善的でごめん。■ベルクのピアノ・ソナタ op.1 で、ピアノはイヴォンヌ・ロリオ(NML、CD)。
昼。
たまたま「私たちは20世紀に生まれた」というブログで、アナトール・ウゴルスキ(1942-2023)の死を知った。享年八十。検索しても、日本のメディアは一切訃報を伝えていないようである。
●アナトリー・ウゴルスキー死す : 私たちは20世紀に生まれた
ロシア生まれのピアニストで、15歳のときグレン・グールドの演奏会を聴き、大いに影響されたという。1990年までレニングラード音楽院の教授を勤め、1990年にドイツ(東ベルリン)に亡命した(以上、Wikipedia を参考にした)。西側にはまったく知られていなかったが、ドイツで金持ちの女性がウゴルスキに私家版の録音を作らせようとし、そこで出会ったドイツ・グラモフォンの関係者がそのピアノ演奏を聴き驚嘆して、ドイツ・グラモフォンと専属契約を結ぶようになった*1。一般に知られるようになったのは、それからだ、とかいうのをかつて何かで読んだことがある。わたしは、吉田秀和さんがウゴルスキの「さすらい人幻想曲」(シューベルト)の録音について語っているのを読んで、このピアニストを記憶に留めたのだと思う。もっていた CD は三枚だったか、メシアンの「鳥のカタログ」と、ブラームスのピアノ・ソナタ第三番と、あとスクリャービンのアルバムだった。
いま、NML でストラヴィンスキーの「ペトルーシュカからの三楽章」の録音を聴いてみたが、なるほど、これは大ピアニストといっていい。やわらかくて巨大な、稀なアプローチだ。かつてのわたしに、これはわからなかったなと思う。
雨の中、イオンモールへ。雨のせいか、ひさしぶりに外気25℃で涼しい。秋を感じる。
ミスタードーナツ イオンモール各務原ショップ。シュガーレイズド+ブレンドコーヒー429円。夏休みも終わって、雨もあり、フードコートはガラガラ。『甦えるフレーブニコフ』(1989)の続き。第九章まで読んだ。二段組で300ページを超える本書の、まだ半分にも至っていない。わたしごときに、本書が読み終えられるのだろうか。
レベッカ・ソルニット『暗闇のなかの希望』(文庫版2023、原著2022)の続きを読み始めたのだが、この人は人文学者としては二流(以下?)だと思う。思考が単純で、文章の掘削力が弱く、わたしには読み続けられない(ゴメンね、何様で)。ソルニットは「マン・スプレイニング mansplaining」という言葉を作り出すなど、一般にフェミニストとして評価が高いと思われるが。もちろんわたしは、フェミニストというわけでソルニットを disっているのでもなんでもない。反フェミニストに、もっと単純な輩がたくさんいるのは知っている。飽くまでも、わたしにとってつまらない、というだけだ。ただ、本書はせっかく購入したものなので、中途で放擲するのはすこぶる残念で、もったいない気持ちがある。なんとか、最後まで読めるとよかったのに。
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夜。
風呂で湯船に浸かっていたら、外の虫の声があんまり美しいので、驚いた。まあいつもそうなんだろうが(風呂で虫の声はよく聴く)、たまたま気づいたのだな。リリリリリというのは、知らないが、鈴虫だろうか。その他にも幾つかの声が交じっている。ぼーっと聴いていた。しかしこれ、録音して配信で聴くとかあったら、何か嫌だな、何でか知らないが。ちなみに、ウチは主要幹線道に近いので、他にも車の過擦音とか、バイクの爆音とかも聞こえてきます。
頑張って自分のブログ本を読む。今年の最初の半年、六箇月分を二冊に収めたものを、長時間かけて一気読み。特に最後の方は、強度があって読むのが我ながら大変だった。ま、自分の日記だから自分がいちばんおもしろいし、ほとんど誰も読まないブログだから、自分で読んでやらないと(ブログが)かわいそうである。