晴。
NML で音楽を聴く。■バッハのイタリア協奏曲 BWV971 で、チェンバロは辰巳美納子(NML、CD)。よい。■モーツァルトのホルン五重奏曲 K.407 で、ホルンはマイケル・トンプソン、エンシェント室内アンサンブル(NML、CD)。■ハイドンのピアノ・ソナタ第六十番 Hob.XVI:50 で、ピアノはジョン・オコーナー(NML、MP3 DL)。■ベートーヴェンの弦楽四重奏曲第六番 op.18-6 で、演奏はミロ・クァルテット(NML、CD)。この演奏者は、「現代という貧しき時代のベートーヴェン」として頑張っているのではないか。人によってはまったく評価しないでもあろう。わたしは好きだ。
昼から県営プール。
老母の Linux Mint で年賀状を作ろうというので日本郵便の「はがきデザインキット」をインストールしているのだが、住所録の CSV ファイルの読み込みなどがうまくいかず、多少苦戦。どうやら去年保存したデータは問題があるらしく、「番地」だけ打ち込み直す。まあ、そんなに面倒なことではなかったようだ。それから、2019年度版から2020年度版へ公式のアップグレードではうまくいかなかったので、再インストールしてみたらうまくいった。
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岩波文庫のトオマス・マン短篇集を読む。実吉捷郎訳。わたしが小学生のときに出た本であるが、こうまで訳文が古びているとは。わたしも齢を取る筈である。まあしかし、古い訳文だからどうということはわたしにはない。文豪の短篇集ではあるが、いつもどおりエンタメとして読んだ。じつに下らない話をすごい筆力でやるのでかなわない。半分くらい読んだが、いやな短篇ばかりである。特に、いまでいう身体障害者(本書には「せむし」とあるが、もちろんいまでは自主規制される単語であろう)、それも澄明な生活を愛する高貴な人を舌なめずりするようなねちっこい文体で破滅させる「小フリイデマン氏」のひどさにはうんざりした。惹句によるとマンが若いときの短篇から選んだ本らしいが、いかにもオレは人生に精通しているぞと見せつけてくるところが文豪なのかも知れない。