こともなし

日曜日。曇。

NML で音楽を聴く。■モーツァルトのフルート四重奏曲第二番 K.285a で、フルートはクリストファー・ハイド=スミス、カミングス弦楽三重奏団(NMLCD)。■ラフマニノフの「悲しみの三重奏曲」第一番ト短調で、演奏はトリオ・ワンダラー(NML)。

Rachmaninov Piano Trios

Rachmaninov Piano Trios

■アンジェイ・パヌフニク(1914-1991)の弦楽四重奏曲第三番「ヴィチナンキ」で、演奏はアトマ四重奏団(NMLCD)。■武満徹の「リタニ」で、ピアノは小川典子NML)。うーん、これはピアニストが閉じているのかわたしが閉じているのか。わたしが閉じている可能性もあるな。
武満 徹:ピアノ作品集

武満 徹:ピアノ作品集

 
晴。
昼からひさしぶりに BOOK OFF。第二駐車場も七割は埋まっているくらい盛況で慶賀だが、本のコーナーは結界でも張ってあるかのごとく人跡稀、空漠としている(笑)。主に文庫本を見てみたのだが、わたしの時代遅れぶりを痛感させられることになった。単行本のコーナーでは、若い人向けにいまやこういう形態の本があるのだと認識を新たにした。マンガのような大きさで、ファンタジー系なのかな? なるほど、これはゲームとの「メディアミックス」(笑)なのだろうかと思った(ちがうかも知れない)。しかし、あまりにもいまの本を知らないね。斎藤美奈子さんにでも教わろうかしら、マジで。釣果は一冊、文庫本で、芥川賞受賞作なんて買ってどうすんだよと思ったし、そもそも老父が文藝春秋を買ってきてあるものだが、まあいいか的なげやりで買う。

どこか喫茶店にでも入って読もうかなとも思ったのだが、駐車場にまで入ったが、何かめんどうで止める。帰ってアクエリアスを飲む。

武満徹の「遮られない休息」で、ピアノは小川典子NML)。武満徹ってこの程度だったのか? これなら、現代音楽風ムード音楽にすぎないが。僕は武満というと、もっとコスミックな感覚に通じているように思っていたけれども。しかし、小川典子さんは青柳いづみこさんが絶賛するピアニストであり、その武満の演奏も世界中で評価されていて、わたしがまちがっているのは確実である。わたし自身がいわゆるニセモノであるようだといわざるを得ない。■武満徹の「夢の時」で、指揮は岩城宏之メルボルン交響楽団NML)。わたしはこれが武満だというのならわかるのだが。さすがに岩城さんではないだろうか。

武満徹:夢の時 管弦楽曲集

武満徹:夢の時 管弦楽曲集

 
新藤宗幸氏の『官僚制と公文書』という新書を読んでいる。とりあえず第二章まで読んだが、驚きの連続である。本書はどちらかというとリベラル的にバイアスがかかっているのを感じないでもないので、それを多少わり引いて読んでいるが(まあわたしのようなサヨクがそうするのも変な話ではあるけれど)、自分はこんなに「官僚制」と「官僚」を知らなかったのだなという思いが強い。日本の官僚制の無責任体制、国民に対する事実の隠蔽体質はよくいわれるところであるが、もはやどうしようもないところまで来ているのではないか。我々市民がいまさら問題視しても、なんとも手出しのできないレヴェルまできっちりと法制度化されてしまっているという印象だ。もう、こんな日本など知らんといいたくなるところであるが、まあまあ落ち着きたまえと自分に言いきかせている。

それにしても、日本の官僚制の研究は日本の喫緊の課題ではなかろうか。優秀な若い人たちがさらに研究してくれるとよいのだが。