町田康『猫のエルは』 / カルヴィーノ『魔法の庭・空を見上げる部族 他十四編』

晴。

プログラミングなわたし。
obelisk.hatenablog.com
obelisk.hatenablog.com眠い。


図書館から借りてきた、町田康『猫のエルは』読了。絵・ヒグチユウコ。猫を題材にしたお話など五篇。最初の方はそれほどおもしろくもないなと思いながら読んでいたが、短篇「ココア」の圧倒的な悲しさに涙が滲んで仕方がなかった。ココアもエルも、町田さんの他著に出てきたような気がする。「ココア」以降はしんみりしたお話が多かった。町田さんの本にはどうしても笑いを期待してしまうが、正直言って笑わせはこのところマンネリ化してきたよね。本書でも爆笑できたのは一箇所だけだった。まあ、笑いも期待するけれど、とにかくすごい作家で、シリアスな力量も飛び抜けている。そういう町田さんを期待するようになってきているようだ。

猫のエルは

猫のエルは

単行本版のタグがうまく貼れないので、Kindle 版を貼っておきます。


カルヴィーノ『魔法の庭・空を見上げる部族 他十四編』読了。和田忠彦訳。カルヴィーノはこんな短篇も書いているのか。おもしろいおもしろいと読んだだけで、むずかしいことはわからない。わたしはじつはまだ『くもの巣の小道』も『まっぷたつの子爵』も読んでいないので、図書館で探してみよう。

 
NML で音楽を聴く。■バッハのフランス組曲第四番 BWV815、第二番 BWV813 で、ピアノは岡田美和(NMLCD)。■ルトスワフスキの二つの練習曲、民謡集(抜粋)で、ピアノはアン・マーティン=デイヴィス (NML)。僕はルトスワフスキピアノ曲、結構好きである。一月ほど前にも、ルトスワフスキピアノ曲集(参照)を聴いた。でも、どうでもいいけれど、この二枚のアルバム、共にルトスワフスキピアノ曲全集という触れ込みなのだが、収録している曲がほとんどかぶっていないのだよね。どういうことか知らん。
Complete Piano Music

Complete Piano Music

ブラームス交響曲第四番 op.98 で、指揮は小林研一郎チェコ・フィルハーモニー管弦楽団NML)。まさしくオーケストラを聴いているという感じになれるゴージャスなサウンドは立派。終楽章の気合の入り方は、演奏会ならブラヴォーの嵐であろう。しかし、この曲を演るにはちょっと深度が足りないのではないか。気合は入りまくっているが、腰が据っていないとでもいうか。
ブラームス:交響曲第4番

ブラームス:交響曲第4番