「探偵はBARにいる2」を観る/諏訪哲史『アサッテの人』

晴。
音楽を聴く。■モーツァルト:ピアノ・ソナタ第十二番K.332(ピリス新盤)。端正な演奏。ピリスは何も派手なことはやらないが、ちゃんと現代の演奏家だ。

f:id:obelisk2:20130516134940j:image:w200:rightイオンに入っているワーナー・マイカル・シネマで、「探偵はBARにいる2」を観る。第一作がじつに気に入ったので、本作が待ち遠しかった。相変わらずのB級映画ぶりで、満足この上なし。大泉洋松田龍平のコンビは、今回も絶妙だ。カッコ悪いのがカッコいいのだなあ。中年男性ゴコロを刺激するのだ。なかなか先の見えないストーリー展開はよくできていて、終ってみれば単純な事件だった、というのがやられる。(恥かしい話だが、涙腺が緩んできて仕方のないシーンもあった。)前作のキャラ(変なヤクザなど)も再び登場し、このあたりも上手い。これはもう、シリーズ化希望でしょう。
 しかし、幕開き前の映画の宣伝を見ていると、見たいような映画がまったくない。大袈裟すぎるのがダメだし、がちゃがちゃうるさいのもダメだし、幼稚臭いのもダメだし、とにかく、ダンディな(?)中年男性の見る映画がない! シブい大人向けの映画を、どこの映画会社か作ってください。

カルコス。ラーメン「麺丸」にて昼食。まぜそば700円。大満足。これ、こってり系が好きな人はたまらないと思う。

諏訪哲史『アサッテの人』読了。一読、度肝を抜かれた。これは傑作である。日本では稀な哲学小説であるが、これに笑いが結びついているのだ。自分が何を面白がったのかわからない小説なんて、久しぶりに読んだ。本書の謎(言語と世界観に関するものであることは確か)を明確化するようなものが書きたいくらいだが、まだそれはできない。とにかく、読めば誰でもきっと面白いですよ。著者もこれ以上のものを書くというのはむずかしいかも知れないが、これほどの小説を書いただけでも素晴らしいではないか。

アサッテの人 (講談社文庫)

アサッテの人 (講談社文庫)