2011年九州家族旅行(第二日)

平戸の古い船着き場

今日もいい天気。宿からレンタカーで有田へ。九州陶磁文化館。古伊万里などだが、こういう小汚い皿が日本文化なんだよねえ。確かにこれらを見たあとでは、現代の「作家」たちの「作品」が作為的に見えてしまうのは仕方がない。奇妙だ。有田駅前に車を置いて、陶器の店を冷やかす。結局、自分の御飯茶碗を買う。第一回目の猫との遭遇。
 佐世保へ。駅前でレンタカーを返し、西肥バスで平戸まで。直前に食べた長崎ちゃんぽんが迂闊にも大量だったので、苦しい。バスは狭い道も崖沿いの急カーブもがんがん行く。おちおち寝ていられないくらい。一時間半で平戸桟橋まで。
 夕方まで平戸の町を歩く。かつては外国に開かれた港だった。ようやく意識的に観光地化しようとしているところ。海がじつにきれいだ。歴史ある小さい港町というのは、鞆の浦にせよここにせよ、歩くになかなか良いと思う。松浦史料博物館が結構おもしろい。藩主だった松浦静山というのは、『甲子夜話』の著者だったとは。平凡社東洋文庫にあったなと思う。(実は翌日、これに偶然出会うことになる。)第二回目の猫との遭遇。
 宿は高台というか、だいぶ離れた彩月庵。敷地内に個々の部屋が点在するという、最近流行りのタイプの宿だ。料理もはなはだ満足。ちょっと量がありすぎて、サラダなど完食できなかったのは残念。(おお、長崎ちゃんぽんの呪いよ!) 部屋付きの風呂も気持ちがよく、鼻歌が出てしまったくらい。夜は平出隆を読む。