渡辺公三『闘うレヴィ=ストロース』

晴。寒い。
渡辺公三『闘うレヴィ=ストロース』読了。新書だが、本格的論考(著作・論文リスト完備)。レヴィ=ストロースの若い頃の記述が興味深い。さすがに最近は研究が進み、あまりにレヴィ=ストロースの「理知」を強調しすぎた(「構造主義」という言葉に引き摺られすぎたのだろう)柄谷行人のかつての論文などは、今ではかなりの修正が必要だろう。レヴィ=ストロースは「理知」の人というよりは、「叡智」の人と言った方がいいようだ。「構造」というのも、レヴィ=ストロースにおいては、さほど分りやすい使われ方はしていない。

新書498闘うレヴィ=ストロース (平凡社新書)

新書498闘うレヴィ=ストロース (平凡社新書)