柴田淳『みんなの Python』

晴。
音楽を聴く。■シューベルト即興曲集 op.90 (ピリス、参照)。■ブラームス:ピアノ協奏曲第一番 op.15 (ケンプ、フランツ・コンヴィチュニー参照)。音があまりよくないな。コンヴィチュニーは著名な指揮者らしいが、少なくともここでは今ひとつ。ケンプは素晴らしい。■フリードリヒ・クーラウ:ソナチネ op.55-4, op.55-5 (ヤンドー、参照)。

県図書館。
図書館から借りてきた、柴田淳『みんなの Python』読了。ちょっと Python を勉強してみようかなと。まずは超初心者向けの本書を読んでみた。Python は噂どおり、とてもシンプルな言語。これなら覚えやすい。よく Ruby と比較されるが、さもありなんと思った。両方とも同じようなことができるのだが、設計理念がまるでちがう。Ruby は多様性を善とする、しかもきわめて一貫性のある構造をもった、複雑な言語。まるで芸術品のようでもある。Python は誰が書いても同じようなコードになると云われる、敢えてシンプルたることを目指した言語。とても理解しやすく、読みやすい。素晴らしい道具という印象である。だから、世界中でじつに多くの人が使っている。就職にも強いらしい。実際、Python で書かれた有名なソフトやウェブ・アプリケーションはたくさんある。その点では、Ruby はとても Python には敵わない。本書で読むかぎり、OOPL としての印象もだいぶちがう。Python は、必要な部分をだけうまく実装した、最小限度の OOPL という感じだ。しかしまあ、それはまだ措いておこう。
 しかし思うのだが、RubyPython のように書くことはじつに簡単なのではないか。ただ、インデントが言語構造に組み込まれているというのはおもしろい。それから、最初に Python を覚えた人が、Ruby に行くことは少なそうな気がする。Ruby の多様性が面倒に感じられはしまいか。まだ超初心者向けの本を読んだだけなのでなんとも云えないが、Ruby の特徴である、思考をそのまま自然にコードにできるかのような柔軟性とは、正反対の方向を向いているようだ。また、Ruby の強力なメタプログラミング機能はまったくなさそうである。
 などと書いたが、Python おもしろそうです。とにかく Python はライブラリが充実してるらしい。色々と遊んでみたいと思う。

みんなのPython 第3版

みんなのPython 第3版