佐々木幹郎『やわらかく、壊れる』

晴。
夜更かしと朝寝坊。
音楽を聴く。■バッハ:管弦楽組曲第四番 BWV1069 (クイケンラ・プティット・バンド参照)。クイケンラ・プティット・バンドはもっと聴きたいですね。■ベートーヴェン:アレグレット変ロ長調 WoO.39、アレグレット変ホ長調 Hess48 (バレンボイム、ズーカーマン、デュ・プレ、参照)。

図書館から借りてきた、佐々木幹郎『やわらかく、壊れる』読了。著者は自分には特別な書き手だ。自分の深いところが刺激される。まだあまり詩はよく知らなくて、そちらも確かにいいが、僕はこの人の散文が好きだ。自然物への繊細な感性だけでなく、抽象的な人工物を楽しむ感性ももっている。路地の猫たちを慈しみ、鉄の橋たちを愛する。ノマディックな都会人。しかし、ネパールやチベットを歩き、湾岸戦争で汚されたマングローブ林の油を備中鍬で掘り起こす。この人が現代の先端なのかは知らない。何にせよ、とにかく惹かれるのだ。いや、芸のない文章を書いてしまった。

やわらかく、壊れる―都市の滅び方について

やわらかく、壊れる―都市の滅び方について