佐藤優『官僚階級論』

曇。夜雨。
音楽を聴く。■バッハ:フーガの技法 (tr16〜tr19) (ラインハルト・ゲーベル、ムジカ・アンティクァ・ケルン、参照)。■リスト:ピアノ協奏曲第一番(ケンプ、アナトール・フィストゥラーリ、参照)。

まだ魚拓プログラムに拘っている。バグつぶしというか、いかにウェブの HTML や CSS がいいかげんに書かれているかがよくわかった。有名ブラウザは(当り前だが)さすがだとわかる。文法どおりに書いてないサイトは無視してもいいのだが、やはり対応してやろうと思うわけですよ。そうやって増改築を繰り返していくと、複雑に絡まり合ったスパゲティ・プログラムの一丁上がりである。皆んな文法どおりに書いてくれれば、それほど難しくないのだが。疲れました。(PM4:46)
魚拓プログラムは自分が書いた中ではいちばん複雑なものになった(と云っても全然大したことない)が、こう増改築していると、これまで読んできた「よいコード」の話とかが思い当たる。やはり、ちょっと眺めて何をやっているかよくわからないコードはダメですね。まだそういう部分があるので、書き直さないといけない。読みやすいコードが書ける Ruby で読みにくかったら、全然ダメです。こういう部分は、増改築するとすぐにバグる。優れたプログラマは、だいたいどのような言語でも読みやすく書けるとも言うが。少なくとも、常に読みやすいコードが書けるというのが、その言語をマスターしたという条件のひとつにになるのではないか。って、自分如きのレヴェルでエラそうですね。(PM11:28)
それから、テストは大事なのだなあ。あるメソッドはそれだけ切り出して徹底的にテストしたので、多少安心して使える。しかしこの魚拓プログラム、OOP で書いていないのですけれど。ふつうに手続き型で書いている。効果的な OOP 化が思いつかなかった。まだまだだなあ。

佐藤優『官僚階級論』読了。現代において、インテリすら「思想」を重要視しなくなった。むしろ、積極的に不要、乃至害をなすものとすら考えられている風潮である。実際、人気のある知識人で、敢て「思想家」を名乗る者はとても少なくなっている。まあ、それがいいことなのかどうかはむずかしくて、ただ、そのような風潮になる必然性のようなものはあるとだけ云っておこう。で、佐藤優はそうは名乗らないが、思想家的な資質をもった人だ。思想とは何か、そんな問題は自分の手に負えないが、少なくともすぐに役に立つようなものではない。まさしく「ミネルヴァの梟は夜飛ぶ」のであり、常に事後的に見出されるのである。あるいは思想は根源的である。表層の問題には役に立ちにくい。しかし、根っこから考えるにはまた不可欠なものである。佐藤優は、単なる粗製濫造の人ではない。本書は、官僚というものが殆ど現代国家の本質を成していることを考察し始めている。ここからさらに展開が望まれるし、我々もこの先を自分で考える必要があるだろう。この人をバカにしたり揶揄したりするのは簡単だし、実際によくそうされているが、そういう人はよほどかしこいのであろう。むずかしいものである。

佐藤優は根底的には宗教の人なのだが、徹底的にマルクスを使って考えている。マルクス主義者ではまったくない。むしろ保守の人であるが、そこがユニークだし、そこがすごい。自分などの云うことではないが、マルクスその人は、実際に読んでみれば恐るべき大思想家である。本書の軸になっている柄谷行人も、徹底的にマルクスを考えた人だ。なかなか自分はフォローしきれないが、こういう人たちを簡単にバカにしてはいけない。そう思っている。
Python入門[2&3対応]

Python入門[2&3対応]

Python 入門』購入。Python にも興味津々。ネットを見ていると、一番評判のよい言語なのではないか。やさしい上に読みやすく、大規模開発に適していてライブラリも豊富、道具としていうことなしという感じ。正直プログラミング言語としての魅力は Ruby の方があると思うし、Ruby の魅力は何と言っても書いていて楽しいということにあるので、発想がだいぶちがう。でも、Python はやはり多くの人が使っているだけあって、これはこれでじつにおもしろそうなのだよね。本書は読んでいく本というよりは、リファレンスも兼ねている感じだけれど、なかなかよさそう。Python マスターしたし。
 Ruby, Python ときたら、元祖 Perl はどうなのだという。じつは僕は、Perl から始めたのです。Perl は自由も自由、むしろ自由すぎて困ると云われるくらいで、うまく書くにはかなりスキルが要る(OOP をするのにも、色んなやり方があるくらい)。Ruby もそれと似ているところがあって、思考をそのままプログラミングできると錯覚するくらい柔軟。書いていてじつに楽。でも多様性がある分、複雑でもある。比較的敷居の低い Python が評判のよい所以。なお、Python に複雑なことができないという意味ではまったくないよ。内包表記などは Ruby になくて、おもしろそう。なお、気のせいか Pythonista は Ruby に対する Python の利点をつい強調してしまうところが感じられて、ほーと思う。どう見たって Python の方が世界的に使われているのに。ま、初心者の戯言です。(PM11:55)
それからもうひとつ Python でおもしろそうなのが、関数(メソッド)がポータブルなこと。関数も変数に代入できてしまう。まだよくわかっていないのだが。Ruby では意図的に、メソッドをオブジェクトとして使うのはむずかしくなっていて、上級者向けに推奨という言語仕様になっている。その目的には、むしろ「ブロック」(Proc オブジェクト)が使われる。メソッドはあまりオブジェクトとしては(可能だが)使われない。
そうそう、Linux Mint のエディタとして Geany を使い始めた。Gedit に比べてかなり高機能。IDE もどきみたいな感じでもある。これも(当然)無料なのだよねえ。