こともなし

晴、朝から酷暑。
 
午前中はずっとうとうとぼーっとしていた。
 
長時間、昼寝。
 
珈琲工房ひぐち北一色店。コーヒーチケットを買う。
 李琴峰さんの『言霊の幸う国で』の続き。第八章まで読む。さらにたいへんな話になってきた。本書の主人公はほぼ李琴峰さん自身のことであるといっていいと思うのだが、主人公・柳千慧はレズビアンにして、さらにトランスジェンダーであるというのだ。これには驚いた、ただ、検索してみても、李さんはレズビアンであるとはっきりと公表しているが、トランスジェンダーであるとは公表されていないようである。いずれにせよ、本書は「小説」であるとわたしは理解しているので、主人公と作者が完全に同一であるかどうかということはここでは問題にならない。もちろん、同一であってもいい。
 という前提で以下書くのだが、トランスジェンダーというのは、性的マイノリティの中でもとりわけマイノリティで、じつにたいへんなのだな(って、語彙がない)。例えば、レズビアンが、レズビアンに理解があるような人が、「知的」であると思われている人が、偏見に満ちた反トランスだったりする。本書で主人公が小説家として敬意を抱いていると思われる笙野頼子氏による、無知と無理解に満ちた反トランス的文章。怪文書に近い。まあ、笙野氏が世間の常識に疎いのはなんとなくわかるので、そこから仕込まれた偏見なのだろうが、ひどいものである。
 それにしても、とてもわたしなどが首を突っ込める世界ではないのだが、しかし、わたしのような無知なマジョリティは、知識がないと、簡単に偏見に陥ってしまうというのが、本書を読んでいるとよくわかる。そして、恐ろしいことに、それが ネット上で SNS 特有の暴力としてあらわれて、無知と偏見が実際にマイノリティの人間を殺しかねない。本当に、無知は罪なんだなということを思い知らされる、むずかしい時代なのだ、いまは。
 それはそれとして、本書はじつにパワフルで力の籠った、優れた小説である。まさに、自分の「血」をもって書かれている、真摯な書物だ。その程度のことなら、わたしにもはっきりとわかるのである。
 しかし、ネットを見ているときちがいみたいな文章(あるいは文書)が多いな。個人は個人として誰でも尊重されるべき、というのは当たり前だと思うのだが。
 
帰りに肉屋。豚ロース肉と豚ロースしゃぶしゃぶ肉。夕方でも、外気は39℃ある、暑い。
 

 
夜。
『俺だけ入れる隠しダンジョン』(2021)第12話(最終話)まで観る。やー、紛れもない三流アニメだったけれど、意外とおもしろかった。俺、こういうの、好きなのかな。主人公は大して強くもないけれど、イノセントで真っ直ぐなのって、気持ちがいいよね。軽いお色気もいいみたい。メインヒロインちゃんも一途だったな。ハッピーエンドできっちり終わるのもよかった。まあ、下らない男性向けアニメで、女性やマジメな人は観ない方が吉だと思われます。

 
『負けヒロインが多すぎる!』第4話。今期夏アニメ、不作っていわれてるんだが、そうなの? 八奈見さん、まさかのマジで怒ってて、そういう展開か。焼塩ちゃんも小鞠ちゃんも気を遣ってくれて、温水君、なんかへんな形でかわいいコたち(全員負けヒロイン)に囲まれてる…。いや、おもしろすぎるでしょ、とりあえず「友だち」になれて(八奈見さん、完全にかんちがいしてた笑)、さて、温水君がなにやらかすか、先が楽しみすぎるな。今回も作画良好。