河合隼雄『夢・神話・物語と日本人』

日曜日。曇。
昧爽就寝。三時間寝て目覚める。
 
小雨。スーパー。
 
NML で音楽を聴く。■ショスタコーヴィチ弦楽四重奏曲第三番 op.73 で、演奏はエルサレム四重奏団(NML)。全体的にストレートな演奏で、それが合っている部分はよいし、第一楽章や終楽章など、皮肉っぽいユーモアのある音楽にはいささか生真面目すぎる感じがする。まあ、なかなか悪くはない。

Shostakovich: Chamber Music

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ショスタコーヴィチピアノ五重奏曲 op.57 で、演奏はナッシュ・アンサンブル(NML)。
 
 
河合隼雄『夢・神話・物語と日本人』読了。明恵さんについての第二章がいちばん心惹かれたな。この歳まで生きていて無意味なわたしが明恵さんに惹かれるというのは、個人的に何か大きいものがあるような気がする。とりあえず白洲正子さんの『明恵上人』を再読して、それから河合先生の『明恵 夢を生きる』も読み返そう。と、白洲さんの本を引っ張り出してきた。本当は「夢記」そのものを読めればよいのだろうが、能力不足だろうな。書架を見たら、本書の元本である岩波現代全書版を既に読んでいるじゃないですか。エーカゲンなもんだな。
 
夜。
「鎌倉殿の13人」を観る。
 
白洲正子明恵上人』を読み始める。最初何だか小林秀雄の文章を思い出した。さすがに小林の薫陶を深く受けた人である。そのうち、そんな感覚は消えていったが。明恵さんに美的な方向から近づいているところがあるのが白洲さんらしいけれども、よく明恵さんに迫っている感じがある。ってちょっと何様かな。伝記的事実も結構書き込んであって、勉強にもなる。白洲さんはひさしぶりだけれど、思ったよりずっといい。明恵さんの姿が彷彿としてくる。
 
明恵さんは孤独でも一向に差し支えなかった。よき師を見出せず途方に暮れながらも、仏道に打ち込むことばかり考えていた。呆れるほどの一途さである。明恵さんは自然の中で一心に禅定に励んだ。なかなか真似のできないことである。