こともなし

晴。
目覚めるとき、時間は流れていない。昨日目覚めたときの自分と、あるいは子供のとき目覚めた自分と、何も変わらない。しかし、理性では時は流れており、いつかはこの朝はこないという不思議。

昼寝。

珈琲工房ひぐち北一色店。種村季弘単行本未収録論集『詐欺師の勉強 あるいは遊戯精神の綺想』を読み始める。種村さん、めっちゃおもしろいな。この人は、幻想文学だけに閉じ込めておくのはもったいない人だ。日本の話もよいのだよね。まさにラビリントスであり、八幡の藪知らずである。「個性豊かな記号」の人であるが、でも、たんに記号的個物だけの人ではない。あからさまに見えずに隠れているだけで、通底しているもの、敢ていえば「形而上学」だってある。この人の出発点は、やはり焼け跡の東京なのだ。つまり、空間は存在し、記号的意味(シニフィエ)のない世界。

種村さんは、こういう雑多な本が似合っているのではないかな。
 
肉屋。
福神漬を買い忘れたので近所のドラッグストアへ行ってみたが、いまひとつ気に入らなかったので結局マックスバリュへ。

種村訳のE.T.A.ホフマン『ブランビラ王女』をネット古書で注文する。

ゴヤの手紙』の続き。


夜、また「青ブタ」を見返していた笑。