松本三和夫『科学社会学の理論』

休日(体育の日)。曇。肌寒くなった。作務衣を出してきて羽織っている。
音楽を聴く。■ベートーヴェン弦楽四重奏曲第十一番 op.95(ゲヴァントハウスQ、参照)。ゲヴァントハウスQがよく聴けるようになってきた。嬉しい。■ハイドンピアノ三重奏曲ヘ長調 Hob.XV-2 (トリオ1790、参照)。
スタイル。

松本三和夫『科学社会学の理論』読了。これはいい本。難解な社会学の本で、ここまで中身がぎっちりと詰まっている本を久しぶりに読んだ。科学、技術、社会のトライアドの相互作用を理解するための理論部分がしっかりと(地に足をつけて)練られているし、その具体的な適用である、原子力研究・開発の分析が目の覚めるようである。単に原発=悪のような予定調和とはほど遠く、具体的な問題点の指摘となぜそれが放置されてきたのか(それは社会学も含む)を解明している。地球環境問題への適用も驚くべきである。まさしく「複眼的思考」というのは、かかる思考のことを言うのであろう。この貴重な文庫本を是非若い人にお勧めしたい。

科学社会学の理論 (講談社学術文庫)

科学社会学の理論 (講談社学術文庫)

ソーカルやベックへの言及も地に足がついていて好感がもてる。実力者だな。
それにしても自分の頭の悪さには困る。何とかしないといけない。

夕方、酒屋。那加の町を散歩する。住宅地はいまひとつピンとこない。でも、住宅地の無意識を開拓するのは大切だと思う。赤瀬川さんたちがやっていた「トマソン」も、そういうものだしね。まあ、僕は平凡ですが。

路地を歩いていて、迷路みたいなのを見つけてよろこぶ。三度ほど行き止まりかと思ったが、階段を二回上がったりして、最終的に向こうの道まで抜けられた。こういうのは何ということもないけれど、楽しい発見だった。

cairo と Ruby で落書き(参照)。