高瀬正仁『ガウスの数論』

曇。
高瀬正仁ガウスの数論』を読む。分るのか分らぬのか曖昧な中で読み進んでいったのだが、とても刺激的だった。ガウスの数論といえば近代数学の最高峰のひとつで、自分には本当にむずかしかったが、著者の精読・味読を辿っていくのは、小説を読むような(いやそれ以上の)快感があった。わからないといっても、出てくる数式は中学生程度のものなのであって、それなのにまったく深遠なのが数論の世界なのである。また本書は、数論への入門になるとも云えるだろう。同じちくま学芸文庫所収のヴェイユの数論の教科書(参照)など、厚さは薄いがハイ・レヴェル(すぎる?)なのがよくわかる。著者の語り口もあいかわらず味があって、自分には多々ある難解なところでも、雰囲気でちゃんと読ませてしまう。どうやら本書のつづきがありそうで、これはまた楽しみだ。

ガウスの数論 わたしのガウス (ちくま学芸文庫)

ガウスの数論 わたしのガウス (ちくま学芸文庫)


これ、驚きました(参照)。13歳の自称B級アイドルだそうですが、正論ですね。自分などは正論というだけで警戒しますが、しかし、若い人というのはこうでなくては。日本の未来は、やはり大丈夫だろう…

明日からしばらく、朝が早い。