曇。
イオンの写真屋と本屋。BOOK OFF。
佐々木俊尚『キュレーションの時代』読了。評判通り洵に刺激的な本で、叙述も巧みだが、云ってみれば徹底して表層の話。自分にはネット時代の「無意識」の変化の方が気掛かりだ。また、これだけネットの力が大きくなってくると、著者のようにネット文化を自在に享受できる人はいいが、「ネット弱者」(ネットと上手くつき合っていけない人たち)も、これから必ず出てきて、問題になるだろう。そのことも、そろそろ考えるべき時期にきていると思われる。
キュレーションの時代 「つながり」の情報革命が始まる (ちくま新書)
- 作者: 佐々木俊尚
- 出版社/メーカー: 筑摩書房
- 発売日: 2011/02/09
- メディア: 新書
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- 作者: 有田秀穂,玄侑宗久
- 出版社/メーカー: 大和書房
- 発売日: 2005/05
- メディア: 単行本
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カラヤンの振るハイドンが、ようやくわかってきたような気がする。ハイドンがというより、もっぱらカラヤンが、であるが。ここではカラヤン独特の、細部まで磨き抜かれた音は、あまり気にならない。意外とカラヤンの音楽が沸き上がってくる芯は、ざらざらしているのではないか。またこのように、ハイドンの巨大さ、音楽史にも稀な巨大さを十全に表現できる音楽家は、少ないと思う。ハイドンの面白いところのひとつは、シンプルな部分と対位法的な複雑さの混淆だと思うが、ここでのカラヤンの対位法的な複雑さの表現には、圧倒される。じつに見事だ。カラヤンは「精神的ではない」と評する人は少なくないが、自分にはこれの意味するところがあまり判然としない。あの「一律のサウンド」が嫌いだ、というのだが、そこにばかり注目するのは、変なような気がする。
- アーティスト: ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団,ハイドン,カラヤン(ヘルベルト・フォン)
- 出版社/メーカー: ポリドール
- 発売日: 1997/06/25
- メディア: CD
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流動的知性の「流動性」を、常に途切れないようにすること。