E・M・フォースター『アレクサンドリア』/竹内外史『集合とはなにか』

晴。
写真屋
E・M・フォースター『アレクサンドリア』読了。コンパクトなアレクサンドリアの歴史。

アレクサンドリア (ちくま学芸文庫)

アレクサンドリア (ちくま学芸文庫)

竹内外史『新装版 集合とはなにか』読了。集合論の基礎の基礎からその発展まで、専門家でなくとも読めるように、とても丁寧に書かれた本である。いわゆる教科書とはまた別の存在意義がある本で、大変に深い内容であり、数学の素人だけでなく、専門に学びたい人でも参考になると思う。予備知識はほとんど必要ないが、実際は、集合論の入門的教科書を何か読んだ(で、よく分らなかった)くらいだといいのではないか。個人的には、第三章の「公理的集合論」を読んで、選択公理や置換公理、ZF集合論などの説明に、なんともすっきりした気分を味った。ブルーバックスの中でも格別の名著のひとつだと思う。
 ところで本書だが、中沢新一の文章の注(『鳥の仏教』本文p.121、注p.123)の中にあって、読んでみたかったのだが、「ブ」にあったのだよね。なんとなく不思議な入手経路ではあるなあ。それにしても中沢さん、本に対する目配りがすごいねえ。
新装版 集合とはなにか―はじめて学ぶ人のために (ブルーバックス)

新装版 集合とはなにか―はじめて学ぶ人のために (ブルーバックス)