晴。
玄侑宗久『龍の棲む家』読了。老いということが近くなった今、このように痴呆というテーマを細やかな筆致で描いた本書は、多くの人に救いを与えるだろう。著者は、いつも大切なことを主題にしている作家だ。これは、ただ僧侶だからといって、簡単に出来るようなことではない。それから、これもちゃんと云っておかないといけないと思うが、本書も小説としてもいいものだ。暗いテーマを扱いながら、登場人物に希望があるし、それがまた、自然に書かれている。著者は自分にとって、大切な作家のひとりになってきたようだ。
- 作者: 玄侑宗久
- 出版社/メーカー: 文藝春秋
- 発売日: 2010/05/07
- メディア: 文庫
- クリック: 4回
- この商品を含むブログ (2件) を見る
- 作者: 福岡伸一
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2009/07/17
- メディア: 新書
- 購入: 27人 クリック: 225回
- この商品を含むブログ (155件) を見る