梅田孝太『ショーペンハウアー』 / ボリス・ヴィアン『北京の秋』

日曜日。晴。
 
NML で音楽を聴く。■エセル・スマイス(1858-1944)の弦楽四重奏曲 ホ短調で、演奏はヴィリアーズ四重奏団(NML)。まったり。

中世ドイツのミンネゼンガーの歌
 
長時間、昼寝。
お八つにとっても甘い和菓子を。運動していないのに、いけないよ。
 
ヴォーン・ウィリアムズ弦楽四重奏曲第二番で、演奏はティペット四重奏団(NML)。
String Quartets 1 & 2

String Quartets 1 & 2

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梅田孝太『ショーペンハウアー』読了。講談社「現代新書100」の一冊。ショーペンハウアーの哲学は比較的わかりやすく、しかも基本的に納得できて、生きていく上で役に立つ、よい哲学だ。本書は100ページあまりでコンパクトに纏まった、読みやすいよいショーペンハウアー入門書としてお勧めできる。主著『意志と表象としての世界』をまとめて、驚くほど短く抽出してあるが、実際これだけ理解しておけばとりあえずは充分なのかな。ショーペンハウアーの哲学は、根本的にはカントの超越論的観念論であり、そこに盲目的な「意志」というものを導入して、最終的に「意志の否定」を目指すことになる。わたしの考えをちょっと述べさせてもらえば、意志というものはいわば「機械的」で、消滅させることはできないと(わたしは)考えるので、ショーペンハウアーのいう「意志の否定」はムリだと思うが、「意志」を「欲望」と読み替えれば、新たなパースペクティブが広がってくるだろう。なお、フロイト的な「欲望」は、ショーペンハウアー哲学に影響を受けているのだと思う。
 晩年の『パレルガ・ウント・パラリーポメナ』(『余録と補遺』)について、一章を割いて言及してあるのもよい。実際に多くの読者が触れるショーペンハウアーは、主著よりもむしろこちらの方だろう。日本でも『読書について』『幸福について』『自殺について』などという題で、出版され、多くの読者を得ている。個人的なことをいうと、わたしが古典を読み始めた最初の頃に、岩波文庫の斎藤忍随訳の『読書について』を読んで、とても印象的だったのを覚えている。翻訳もすばらしかった。いまから思っても、若い人の読むとよい最良の哲学エッセイのひとつであろう。 
 
図書館から借りてきた、ボリス・ヴィアン『北京の秋』読了。野崎歓訳。 

 
夜。
「鎌倉殿の13人」を観る。これまで屈指の緊張感の漲っていた回。これで時政は伊豆に隠棲することになり、義時が執権になった。これからは、承久の乱へ一直線ということになるのか、どうなのか。実朝の暗殺はいつだっけ?
 
「魔女の旅々」第5話まで観る。題名で検索したとき検索ワードに「鬱」とか「グロ」とか出てきてギョッとしたが、なるほどそれほどではないけれど、確かにちょっとビターな回もあるな。魔法使いの少女が箒に乗って世界をあちこち旅するという、旅先のエピソード一話完結型なのね。絵がきれい。