曇。
NML で音楽を聴く。■ハチャトゥリアンの「七つのレチタティーヴォととフーガ」で、ピアノはシャーリーン・ファルジア(NML)。
Khachaturian: 7 Recitatives & Fugues & Children's Albums Nos. 1 & 2
- 発売日: 2021/03/12
- メディア: MP3 ダウンロード
History of the Russian Piano Trio, Vol. 3
- 発売日: 2021/03/26
- メディア: MP3 ダウンロード
- アーティスト:千住真理子
- 発売日: 2020/03/04
- メディア: CD
昼からごろごろ。
肉屋。外気18℃。曇っても暖かくなった。
赤坂憲雄『岡本太郎という思想』を読み始める。第五章まで読了。太郎のいう「たくましい生活」なんてものがわたしにあるか? いや、あるまい。ただ一日中部屋でごろごろしているだけだ笑。近頃は、ネットを見るのもだいぶ面倒になったくらいである。それゆえの、わたしの空疎さか? まあ、そうかも知れない。いったい、わたしの中に何があるというのか? しかしこれもまた、ひとつののっぴきならない「生活」なのだとわたしは思っている。わたしは、この極めて貧しい「生活」の中に、とりあえず亀裂を発見していかねばならない。
- 作者:赤坂 憲雄
- 発売日: 2014/01/15
- メディア: 文庫
赤坂憲雄『岡本太郎という思想』読了。本書の縄文土器やケルトの組み紐文様に惹かれる。縄文に惹かれる弥生的感性。太郎は弱々しく洗練された弥生的感性がひどく嫌いだ。残念ながらわたしはまさにそれだと自己認識している。別にいたずらに卑下しているわけではない。それが事実だというまでだ。
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『ゼロの使い魔 三美姫の輪舞』最終話まで見る。
- 発売日: 2011/12/21
- メディア: Blu-ray
ブログ「本はねころんで」さんが谷崎の『細雪』について書いておられるのを読んで、いろいろもやもやと思い出した。さて、わたしはいつごろ『細雪』を読んだのだったか。『細雪』を細かく味わえるような人生上の体験をわたしはしていないが、それはそれでおもしろく読んだことは覚えている。古い、活字の随分小さな新潮文庫の三冊本であった。いまとなっては中身はよく思い出せないが、有名な洪水のシーンは記憶に残っている。のちに阿部和重さんの大作『シンセミア』について、その洪水のシーンが『細雪』から取られたというのを読んで意外に思ったことがある。もちろん、『シンセミア』は谷崎とはまったくちがう世界だ。
わたしが初めて読んだ谷崎は、たぶん『陰翳礼讃』であろうか。これは、丸谷才一の『文章読本』にあったから読んだ気がする。あと、印象的だったのが、未完の『乱菊物語』。室町時代が舞台だが、空想上の動物が出てくるなど、ファンタジックなエンタメで、わたしは谷崎の凄みのある痴情小説よりも、こういうものの方が好きだ。これは澁澤龍彦経由で読んだもので、かつてはこんなものが文庫本(中公文庫)で出ていたのだ。いや、いまも現役なのかな? よく知らない。
個人的に落とせないのが谷崎の現代語訳した源氏物語だ。これは頑張って学生の時に読んだ筈である。これも文庫本。源氏物語を原文で読む力はわたしにはないので、結局は谷崎訳(「新新」訳だったと思う)とマンガ『あさきゆめみし』で読んだだけである。いまは、いろんな人の現代語訳がありますね。谷崎訳は嫋々とした文章であるが、吉本さんは与謝野晶子訳が原文の調子に近いと仰っていた。それで与謝野訳も読み始めたことがあるのだが、途中で消滅しました笑。与謝野訳は、まだ文学者が自分の教養で源氏物語を読めた時代というのか、なので間違いも少なくないらしいけれども、原文の精神を映しているということなのかな。そういえば、日本初のノーベル賞受賞者である物理学の湯川秀樹先生も、源氏をふつうに原文で読まれている。どうでもいいけれど、わたしは学生の時、ゼミで湯川先生のπ中間子の論文を読んだことがあります。わたしは、残念ながら物理学者にはなれなかったけれど。思えば、大学を選んだのも湯川先生や朝永先生に憧れたからでした。そんな時代もありました、わたしにも。
- 作者:谷崎 潤一郎
- 発売日: 1995/06/17
- メディア: 文庫