ダニエル・C・デネット『自由は進化する』/『ファインマン物理学1 力学』/志村五郎『数学で何が重要か』

晴。
県営プール。

図書館から借りてきた、ダニエル・C・デネット『自由は進化する』読了。山形浩生訳。この本自体にはウンザリさせられながら読んだが、その結果色々考えさせられて(空想して?)とても楽しかった(泳ぎながら考えていたくらい)。無知な素人の特権であろう。空想を日録の方に書きました。そちらに書かなかったことだが、アメリカ人の優秀なヤツというのは、単なる思いつきを、あちらこらちから都合のよい話をかき集めて、分厚い本にまとめるということに、どうも異常に長けているという感じだな。そういう中から、稀に飛んでもないブレイクスルーが出たりするから、これはすごいとなる。意地でも論破してやろうとか(笑)、そういうのがいい方(?)に出ているのだな。厄介な人たちです。アメリカ人は太平洋戦争で日本中を焦土にし、原爆まで落として民間人を虐殺したが、自分たちで徹底して「正当化」して、絶対に謝罪しないよね。こういうのも同じ精神から来ているから、厄介だと云うのだ。

自由は進化する

自由は進化する

しかし、上に貼り付けてある「この商品を含むブログを見る」のところに250件以上もカウントされているので、いつものようにふらふら色々なブログを彷徨ったのだが、個人的な感想がちっとも書いてないではないか。自分のように、素人、電波でもいいから、何か感想を書いてくれよ。つまらぬではないか。「指導教官が推薦していた」とか何とか、そういうのが多くて、ブログなのに残念。皆、論文にするの? で、ヒミツなのか。
ファインマン物理学1 力学』読了。扱っているのは所謂ニュートン力学と、特殊相対性理論である。物理学にあっては基本中の基本だが、本書は初学者向けなのにも拘らず、そんなに簡単ではない。ファインマンの説明はオーソドックスなものではないので、きちんと理解してないとまごつくことになる。物理学徒にはいい訓練だろう。例えば特殊相対性理論は、アインシュタインの原論文の記述が極めて考え抜かれているので、教科書も原論文に沿って、似たような仕方で書かれるのが普通だが、本書の展開はじつに独自のものだ。特殊相対性理論のようなシンプルな理論で、こういうことが出来るとは驚きである。
 さてもこのシリーズ、引き続き読んでいくつもりである。どうなることやら。
ファインマン物理学〈1〉力学

ファインマン物理学〈1〉力学

志村五郎『数学で何が重要か』にざっと目を通す。本当は少し読んでさっさと寝るつもりだったのだが、薄い本なので最後までたどり着いてしまった。題名はいかにも初学者向けに見えるが、世界的数学者が軽くパンチを入れてくる本なので、勘違いした人はリングの外までふっ飛ばされるだろう。自分の実力からすると、読んで笑うしかない書物である。まあしかし、自分は背伸びが大好きで、わけのわからない本をわけのわからないままに読むのが大好きだから、充分満足した。しかし、こんな本が文庫版で読めるとはねえ。日本は不思議な国である。(AM2:21)
数学で何が重要か (ちくま学芸文庫)

数学で何が重要か (ちくま学芸文庫)