柴田宵曲『続 妖異博物館』/プリーストリー『夜の来訪者』

晴。
柴田宵曲『続 妖異博物館』読了。和漢の典籍に通じた、博覧強記の著者の綺譚集。大袈裟なところのまったくない散文で書かれており、こういう文章の骨法を身に付けたいものだと思う。

続 妖異博物館 (ちくま文庫)

続 妖異博物館 (ちくま文庫)

プリーストリー『夜の来訪者』読了。安藤貞雄訳。戯曲における著者の代表作で、映画化もされている。エンターテイメントに勝るほど、ページを繰らせる緊張感がある。
 娘の婚約を祝う晩餐会に、強面のひとりの警部がやってくる。つい先程、病院に、薬物を飲んで自殺した或る女性が運ばれてきたというのだ。一家は最初、何のことかわからなかったのであるが、その場の全員がその女性に関係があり、自殺にも関わっていることが、段々明らかになってくる。そして、印象的な幕切れ… 面白いフィクションが読みたい向きには、お薦めだ。
夜の来訪者 (岩波文庫 赤294-1)

夜の来訪者 (岩波文庫 赤294-1)

明日から早朝出勤。