速水融『歴史人口学の世界』/村上春樹『走ることについて語るときに僕の語ること』

曇のち雨。
音楽を聴く。■モーツァルト:ピアノ・ソナタ第七番(ピリス新盤)。終楽章ロンドが聴きたくなった。■フランソワ・クープランクラヴサン奏法への作品集、クラヴサン曲集第三巻第十五組曲から(レオンハルト)。アルマン=ルイ・クープランクラヴサン曲集から(レオンハルト)。レオンハルトチェンバロの良さに驚く。傷んだ心を整えてくれる。Track number 21 の曲(Les Vergers fleuris)を何度も聴く。■ショパン舟歌op.60(ポリーニ1990)。やはりポリーニは凄い。感覚的な、ダイアモンドの光の散乱のような輝かしい音の美しさと、がっちりした構築性が両立している。何とも稀有。
レンタル店。火曜日はレンタル料が半額なのだ。CDを三枚借りる。その後、エディオン各務原店にて15メートルのLANケーブル購入。

速水融『歴史人口学の世界』読了。歴史人口学というのは元々フランスで始まった学問らしいが、日本では著者が第一人者のようである。人口という観点から、歴史的な社会構成や階級間移動などを探り、引いては地理的移動(都会への奉公)などの探求にリンクしている。本書では主に江戸時代が事例に挙げられているが、日本の江戸時代というのは、資料(宗門改帳など)の宝庫らしい。歴史人口学の成果として、「都市墓場説」というのがあるが、これは都市は田舎に比較すると、人がどんどん死んでしまうということなのだ。都市というのは、かつては(今も?)健康にはよくない場所だったというわけである。そして、今と同じで、減った人口が田舎から供給されるのも、きちんと実証されているのだ。
 また、十七世紀人口爆発とか、東北地方と中央の人口学的相違などのトピックも面白い。堅い、どちらかといえばそっけない本だが、じつはなかなか魅力的であるのだ。

歴史人口学の世界 (岩波現代文庫)

歴史人口学の世界 (岩波現代文庫)

村上春樹『走ることについて語るときに僕の語ること』読了。村上春樹はランナーだ。フルマラソンも二桁の数、走っている。小説家が走るということ、これはさほどよくあるケースだとは云えないだろう。そこらあたりのことについて、著者はいろいろ、ライフ・ヒストリーのように語っている。個人的には、著者の走った一〇〇キロのウルトラ・マラソンの最中、七五キロあたりから体験した、一種の神秘的というか、突き抜けた宗教的体験が興味深かった。
走ることについて語るときに僕の語ること (文春文庫)

走ることについて語るときに僕の語ること (文春文庫)


今日も Ubuntu。LANケーブルを買ってきて有線接続してみたが、「接続確立」と出るのに、ネットに繋がっていないらしい。これは困った。結局、Ubuntu の日本語フォーラムで質問するしかなくなった。ネットに繋がっていないというのも、フォーラムで頂いた返信で説明されていた方法でわかったのである。何とかチャレンジしてみたい。というわけで、今夜も夜更かし。もう少ししたら寝ます。(AM1:47)
なお、本屋で以下の Ubuntu の解説書を買ってきてあったのだが、本書に技術的なことはあまり書いていない。ソフトの簡単な使い方の解説が主。なお、付属の DVD ROM に、Ver.12.04 LTS日本語Remix や VirtualBox が入っているので、これをインストールすることもできる。但し、Wubi は入ってないので、このDVDでデュアルブートはできない。
UbuntuLinux入門キット12.04対応 (INTRODUCTION KIT SERIES)

UbuntuLinux入門キット12.04対応 (INTRODUCTION KIT SERIES)

しかし、昨日も書いたが、ソフトを使うより、それ以前の試行錯誤の方がおもしろいというのは… (AM2:10)