上林暁『聖ヨハネ病院にて/大懺悔』/佐々木中『切りとれ、あの祈る手を』

日曜日。薄雲広がる。
仕事の空き時間に、上林暁『聖ヨハネ病院にて/大懺悔』読了。半分ほどは既読だった。私小説はあまり読んだことはないが、なんとも侘しくて貧乏くさい話が多いけれども、独特の世界を創っていることは認めねばならない。ブログで自分のいちばん最初に読むたぐいのものを書く人が、こういう私小説家を愛読している人が多いので、おのずと影響されたのだった。確かに人生はこうした私小説の描くようなものかもしれないし、これも大切な文学であるだろう。

聖ヨハネ病院にて・大懺悔 (講談社文芸文庫)

聖ヨハネ病院にて・大懺悔 (講談社文芸文庫)

佐々木中『切りとれ、あの祈る手を』読了。引用である題名からもわかるとおり、ナルシスト。でも、永いタイム・スパンでものを考えているのは面白い。ビッグ・ネームが歴史をつくってきたという史観はどうだろう。自分は必ずしもそうは思わない。
夜、NHKで「坂の上の雲」。日露開戦。広瀬死す。そして、旅順港閉塞作戦は失敗し、これで連合艦隊はどうなるのだろう。つぎは一年後か。ちょっと間が長いのですが。