安藤礼二『場所と産霊(ムスビ)』/町田康『猫にかまけて』

雨のち晴。
プール。アピタ

安藤礼二『場所と産霊(ムスビ)』読了。驚嘆。日録に書く。
ささやかだが、ケルアックへの言及があったのが嬉しい。日録の方だったか、だいぶ前に、『ザ・ダルマ・バムズ』を読んで興奮した感想を書いたと思う。『オン・ザ・ロード』は、最近新訳が文庫化された(新訳は未読)。

場所と産霊 近代日本思想史

場所と産霊 近代日本思想史

オン・ザ・ロード (河出文庫)

オン・ザ・ロード (河出文庫)

路上 (河出文庫 505A)

路上 (河出文庫 505A)


町田康『猫にかまけて』読了。猫との生活の楽しい話で始まるが、ヘッケとココアの死についての文章は、悲しくて悲しくて、目頭が熱くなるのを止めようがなかった。いつもふざけた文章で笑わせる町田さんだけれども、ここではマジ。自分も飼っていた子猫を癌で亡くしたことがあるし、その母猫もある日突然いなくなってしまった最後だったので、その気持ちは痛いほどわかった。ペットを失うというのは、人間を失うのと変らないくらいの喪失感(ペットロス)に襲われることがあるほどだ。本書はかの『ノラや』に匹敵する、奇書だと思う。
猫にかまけて (講談社文庫)

猫にかまけて (講談社文庫)

ノラや (中公文庫)

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猫の客 (河出文庫 ひ 7-1)

猫の客 (河出文庫 ひ 7-1)