國分功一郎『暇と退屈の倫理学』/中沢新一、國分功一郎『哲学の自然』/小堀憲『物語数学史』/バッハ:ミサ曲ロ短調

晴。もう初夏の陽気ではないか。
図書館から借りてきた、國分功一郎『暇と退屈の倫理学』読了。素晴らしい本。日録に書く。

暇と退屈の倫理学

暇と退屈の倫理学

中沢新一國分功一郎との対談集『哲学の自然』読了。何かもう今日は刺激的な本ばかり読んでいるな。もっともっと勉強したくなってくる。
 しかし、本書の中沢の発言で、「僕は自然過程と言語過程が調和できると考えているんです」(p.159)というのには虚を突かれた。フラクタル幾何学とかね。なるほど、それで考えると、自分などはあまりにロマン派だなあ。で、今の世界にはロマン派は有効でないだろうし。うーん、これはちょっと困った。
哲学の自然 (atプラス叢書03)

哲学の自然 (atプラス叢書03)

小堀憲『物語数学史』読了。本書にも出てくるが、数学史における楕円関数の重要性がよくわからない。楕円関数は、数学において何を切り開いたのか。勉強不足だな。
物語数学史 (ちくま学芸文庫)

物語数学史 (ちくま学芸文庫)


バッハのミサ曲ロ短調を聴く。ジョン・エリオット・ガーディナー指揮、イングリッシュ・バロック・ソロイスツ。大曲を思い切って聴いたが、久しぶりに稀有な音楽体験になった。この曲は、これまで人類が創り出してきたあらゆる音楽の中で、恐らく最高の傑作のひとつだろう。モーツァルトの未完の大ミサ曲も素晴らしい曲だが、これですらバッハのロ短調ミサには及ぶまい。これまではカール・リヒターの重厚な指揮で聴いてきたが、ガーディナーの音楽はメリハリがあって、どこまでも美しい。古楽器は特に木管の響きが天上的だ。ソロ、合唱も言うことなし。
バッハ:ミサ曲 ロ短調

バッハ:ミサ曲 ロ短調

  • アーティスト: ガーディナー(ジョン・エリオット),モンテヴェルディ合唱団,アージェンタ(ナンシー),ドーソン(リン),フェアフィールド(ジェーン),ニッブズ(ジーン),クウエッラ(パトリツィア),ホール(キャロル),ニコルズ(メアリー),イングリッシュ・バロック・ソロイスツ
  • 出版社/メーカー: ユニバーサル ミュージック クラシック
  • 発売日: 2002/06/26
  • メディア: CD
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