埴谷雄高『死霊2』『死霊3』

日曜日。晴。
埴谷雄高『死霊2』読了。

死霊(2) (講談社文芸文庫)

死霊(2) (講談社文芸文庫)

埴谷雄高『死霊3』読了。空虚な謎。澁澤龍彦の云うとおり、本書はエンターテイメントとしても読めるだろう。当節のマンガに、こうしたのはありそうである。
 あるいは本書は、形而上学風の「詩」だとも云えるかもしれない。大げさな比喩が、時に滑稽に響かないとは云えないけれども。しかし、本書の強度は、そう簡単に得られるものでないのも確かである。
 どこの出版社か、『不合理ゆえに吾信ず』も文庫化してくれないだろうか。
死霊(3) (講談社文芸文庫)

死霊(3) (講談社文芸文庫)


何とはなしに、SDN48の『誘惑のガーター』を聴く。取り立てて感心した曲はなかった。これが秋元康の詞ですか。
誘惑のガーター

誘惑のガーター

フェラスのヴァイオリン、バルビゼのピアノで、フランクのヴァイオリン・ソナタを聴く。この曲は、数あるヴァイオリン・ソナタの中でも自分の最も好きな曲であり、いろいろな演奏を聴いたが、この演奏は中庸を得てとてもいい。ヴァイオリンがよく鳴るだけでなく、フランス的なエスプリにも欠けてない。フェラスの最後は悲劇的だが、このディスクを録音した頃の彼は、天才的と云ってもよいだろう。このBOXは、バルビゼの好サポートもあり、どの曲の演奏を聴いてもデュオの楽しみが満喫できるに違いない。
クリスチャン・フェラス?ドイツ・グラモフォン・レコーディングス

クリスチャン・フェラス?ドイツ・グラモフォン・レコーディングス