宇野重規『未来をはじめる』 / 最果タヒ『空が分裂する』

午前四時頃、未知の領土、未知のトーンに入ったのに気づいて目覚める。希薄な大地。そのまま暗い中でじっとしている。そのうち少しづつ明るくなって、鳥の鳴き声や地方幹線道路の車の走行音が聞こえ始めてくる。きわめてゆっくりと些末な思考が戻ってくるのを感じる。螺旋状に回転し、空白だった中間領域がとりあえず満たされていく。拡大した射程が少しだけ見える。三時間くらいして安定したので、起きて階下へ降りていく。

曇。

NML で音楽を聴く。■バッハの「フーガの技法」 BWV1080 全曲で、ピアノはシュ・シャオメイ(NML)。2014年の録音。猪木武徳先生が言及しておられたので気になっていた。わたしには NML にあるシュ・シャオメイでまだ聴いていないものがだいぶあるな。

 
ドラッグストア。スーパー。たくさん買い物をしたな。

ウチの芙蓉。いっぱい咲いているので撮ってみたけれど、こうして見ると全体の絵は大したことないかな。
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昼から、珈琲工房ひぐち北一色店。本日のコーヒーはエルサルバドル産のだそう。おいしい。コーヒーチケットを買う。
図書館から借りてきた、宇野重規『未来をはじめる』読了。女子中高生たちへの(広い意味での)政治学の講義あるいは対話。おもしろかったし、勉強になった。生徒たちはほんとに素直で優秀であり、じつにまぶしいくらいだった。宇野先生は若い人たちに噛み砕いたわかりやすい言葉で、思考を促す対話を実践しておられ、まったくえらいなあと思った。昔、柄谷行人や浅田さんが「小林秀雄はモノローグでダメ、我々はダイアローグだからいい」というようなことを繰り返し語っていたが、さしずめわたしなどは小林的モノローグだななどと連想されてしまったね。宇野先生は、「政治とは、結局のところ人と一緒にいることだ」と本書で仰っている。

 

最果タヒ『空が分裂する』読了。詩集。

空が分裂する (新潮文庫nex)

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ランガーの『シンボルの哲学』を読み始める。