オーウェル の検索結果:

レベッカ・ソルニット『説教したがる男たち』

…ルニットという人の『オーウェルの薔薇』という本を、新聞広告で見つけて興味を覚える。図書館に入ればいうことがないが、たぶん無理だろうし、川端康雄さんが関わっているようだから、買ってもいいかな。単行本なんて、滅多に買わなくなってしまったし。オーウェルの薔薇作者:レベッカ・ソルニット岩波書店Amazonほお、レベッカ・ソルニットという人は全然知らなかったが(わたしは何にも知らないのである)、著名なフェミニストなのだな。オーウェルに興味をもつフェミニスト、おもしろいではないか。『説教…

岐阜・柳ケ瀬散歩

…の川端康雄さんが、『オーウェル「一九八四年」 ディストピアを生き抜くために』という本を出されたことが、新聞の読書欄に載っていた。図書館には入っていないようである。 スーパー。 # さわやかな天気なので、昼から岐阜市中心部の柳ケ瀬あたりを散歩しに行く。柳ケ瀬はかつては全国的にも知られた繁華街だったが、郊外化の波に呑まれて衰退していた。さて、どうなっているかという興味もある。 コインパーキングに車を置いて歩く。 以下、美殿町商店街。 老舗漬物屋。 家具屋はリニューアルしたのだな。…

南直哉&玄侑宗久『同時代禅僧対談 <問い>の問答』

…2021年にまとめてオーウェルを読んだことを思い返した。オーウェルは決して「純粋平和主義者」ではなく、実際にスペイン内戦に義勇兵として参加し、瀕死の重症を負っている。そして、ヒトラーのドイツ、スターリンのソ連を絶対に許容しなかった。しかし彼の文章をきちんと読んだ人なら、彼が好戦的な人間であったどころか、「人間らしさ」(あるいは「まともさ」) decency の深い体現者であることを知っている筈である。オーウェルは、いまでも我々の読むべき存在である。 戦争は恐ろしい。わたしは殺…

アーザル・ナフィーシー『テヘランでロリータを読む』

…むと考えさせられる。オーウェルに、「右にせよ左にせよ、我が祖国」というエッセイがあるが、そういう意味(country としての*1)での「祖国」といっていいのかも知れない。ちょうど、いまウクライナで戦争が起きているが、それとも響き合ってくる。例えば、本書では、このひどい状態のイランから、逃げてよいのか、という問題が何度も出てくる。まともな人間がまともでない祖国から逃げ出すことは、その国のためにはならないのではないか、と。これはわたしなどには到底回答不能な問題だ。著者は最終的に…

川端康雄『葉蘭をめぐる冒険』

…。 川端さんにとってオーウェルはライフワークのような趣きで、オーウェル関連の文章はどれも感銘をもって読んだ。 川端さんの英文学の師である小野二郎氏についての文章は、知らないことばかりだった。小野二郎氏は、英文学者というだけでなく、同時代の(日本)文化への積極的な貢献があるようだ。平凡社ライブラリーに『小野二郎セレクション』が入っている。この本については覚えがあるなと思って書架を調べたら、ちゃんと既読書のところにありました。さすが過去のオレといいたいところだが、いつものごとく中…

「呪いの時代」

…たくなる。川端さんのオーウェル関係の仕事には昨年随分とお世話になった。葉蘭をめぐる冒険―― イギリス文化・文学論作者:川端 康雄みすず書房Amazon NML で音楽を聴く。■ベートーヴェンのピアノ・ソナタ第二十一番 op.53 で、ピアノはスティーヴン・コヴァセヴィチ(NML、CD)。クッソ野蛮なベートーヴェン。すばらしい。■ベートーヴェンの弦楽四重奏曲第八番 op.59-2 で、演奏はドーヴァー四重奏団(NML)。Beethoven: Complete..アーティスト:D…

2021年極私的回顧

…4 -> ジョージ・オーウェル『水晶の精神』 02/25 -> 吉田千亜『孤塁』――双葉郡消防士たちの3・11 02/26 -> こともなし 02/27 -> こともなし 02/28 -> 宮崎雅人『地域衰退』 3月 03/01 -> 赤坂憲雄『岡本太郎という思想』 03/02 -> こともなし 03/03 -> こともなし 03/04 -> 『武満徹著作集1』 / アニメの幼稚とリアル 03/05 -> ジョージ・オーウェル『カタロニア讃歌』 03/06 -> こともなし …

こともなし

…悲しい。まったくちがう人物だが、まともという一点で、何となくオーウェルが思い出されるところもある。まあ、オーウェルは世界的小説家であり、松田さんは市井の小児科医であるが。ちなみに、わたしたち兄妹は、松田さんの『育児の百科』で育ったのである。日常を愛する (平凡社ライブラリー)作者:松田 道雄平凡社Amazon人生は虚無であり、日常こそが我々を生かしてくれるというのは、わたしも本当にそうだと思う。ボロボロの『育児の百科』。 夜。 You Tube で『はじめの一歩』動画を観る。

明恵さんの「あるべきようわ」 / ジョージ・オーウェル『空気をもとめて』

…ーチケットを買う。 オーウェルの『空気をもとめて』第三部の冒頭まで読む。この小説がちょっと見えてきた。主人公はイギリスの中産階級の、中年のデブっちょで、平凡な人間であるしそのことをむしろ肯定しているのであるが、その自分をちょっと突き放して見られる力があるのだな。自分が「社会の歯車の構成員」にすぎないというようなことを言ったりする。それは、第一次世界大戦への従軍体験がそうさせたのか、ちょっとはっきりしないが、その自己認識(それは社会認識でもある)の力は、案外と平凡でない気がする…

坂口恭平『徘徊タクシー』

…ームパイうまいな。 オーウェルの『空気をもとめて』の続きを読む。半分くらい読んだが、オーウェルがどうしたいのかいまひとつわからない感じ。 昼から、あまり考えることなく138タワーパークへ散歩しに行ったのだが、土曜日+緊急事態宣言解除直後ということで、人でいっぱいだった。ほんと、考えなしでしたね。 ここは管理されすぎているわりにあまりフォトジェニックでないので、散歩していてあまりおもしろくない。写真はタワーを入れるしかない感じ。BOOKOFF 22号一宮バイパス店に寄る。110…

こともなし

…ったことになるのか。オーウェルの『空気をもとめて』という小説を読み始める。たまたま、「ヒトラー」の名が散見される。 僕だけは君たちの気持ちがわかるよ、あとの大人はすべてクソだ、と子供に媚びる大人。はーって大きな溜め息をついてしまう。僕以外の大人は君たちを抑圧する、僕は君たちの味方だ、とか。 わたしがいうなら、どうか。大人が子供のことがわかるってのはウソだ。すべての大人は子供のことがわからない。人生は大人になっても相変わらず何だかわからないし、君たちもすぐに大人になるよ、ってい…

ジョージ・オーウェル『葉蘭をそよがせよ』

…りてきた、ジョージ・オーウェル『葉蘭をそよがせよ』読了。うーん、そんなによい小説ってわけでもなくて、作者がオーウェルじゃなかったら翻訳されなかった気がするけれど、でも、全然つまらなかったというわけではない。主人公のゴードンは、貧乏なインテリ気取りで、せっかくよいガールフレンドがいるのに、彼女となかなかうまくいかないのを、いや、何もかもを自分の金がないせいにしたりとか、ほんとダメなやつ。で、せっかく入ったまとまったお金も、めちゃくちゃに浪費してしまって(金がない人間ほど金を使う…

こともなし

…ール、食ったった。 オーウェルの『葉蘭をそよがせよ』の続き。おもしろくなってきた。お金の問題。お金がなくては、腹はすくし、ミジメだし、女も寄ってこないし、インスピレーションも湧かない、と。そのとおりだが、さてオーウェルがそんな単純な(?)問題を取り扱うのだろうか。興味津々。 お金は「第六感」のようなもので、これがないと他の感覚が働かないといったのはサマセット・モームだ。確かにふつうの人には、最低限まもとな暮らしができるだけのお金が必要なのはまちがいない。あとは、お金に関しては…

こともなし

…工房ひぐち北一色店。オーウェルの『葉蘭をそよがせよ』という小説を読み始める。第三章まで読んだが、なんとも陰鬱な出だしだ。中産階級出身の主人公・ゴードンは自称詩人で、小さな誰も知らない詩集を一冊出版した過去がある。いまは、うらぶれた古書店の店員として働いている。その前の仕事は化粧品のコピーライターで、なかなか才能があったのだが、そんなものにはなりたくなかったので、辞めてしまったのだ。自分をインテリだと思っているので、プライドが許さなかったわけである。お金はまるでなく、日々の食事…

川端康雄『増補 オーウェルのマザー・グース』

…。 川端康雄『増補 オーウェルのマザー・グース』読了。副題「歌の力、語りの力」。本書についてはこれまで感想を書いてきたので、ここでは重ねない。優れたオーウェリアン*1が、オーウェルを読み込んだ本。この時代において正気でいるために、オーウェルはわたしには大切な著者だ。 オーウェルは知識人よりも大衆の方がまともだと考えていた。わたしは吉本さんを思い出す、吉本さんも、偉大な知識人でありながら、ふつうの人だった点で、オーウェルに似ていないこともない。さて、インターネット時代にまともな…

こともなし

…だな。川端康雄さんのオーウェル本の続き。第三章の「郷愁と抵抗」を読む。オーウェルの『空気をもとめて』という小説は読んだことがないが、県図書館の閉架に架蔵されているようだ。過去のアルカディアへのノスタルジア、か。それが「暗い現実への抵抗」になっているという小説だと、川端さんは読んでいるようである。この小説は現実逃避的であると低く評価されることが多いらしいが、川端さんはそれに反対する。オーウェルという人は一見クソマジメに見えるが、じつはそうでもないということは、わたしが川端さんの…

こともなし

…3円。川端康雄さんのオーウェル本、第二章「『動物農場』再訪」を読んで密かに泣く。ミスドでのキモいおっさん。現在の日本では基本的に衣食住と政治的自由は足りており(もちろん国の最低限のセイフティネットからはみ出た人が居るのも事実だが)、そこはオーウェルの目指した最低限のところはクリアされているように思える。かかる状況で人間性がどうなるかという、いまは時代であり、わたしの思うところではそれは何ともいえず厳しいことになっているが、さて、その一歩先まで進んだ現在でも、オーウェルが有効で…

こともなし

…。 川端康雄『増補 オーウェルのマザー・グース』を読み始める。政治的にのみ読まれてきたオーウェルを、文学的効果も含めて読み直す試みということか。川端さんのことはよく知らないが、日本の優れたオーウェリアンらしい。そのお仕事には恩恵を被っている。『一九八四年』は細部はもう忘れてしまった。新訳があるようだから、読み直してみるか。肉屋。NML で音楽を聴く。■バッハの半音階的幻想曲とフーガ BWV903 で、チェンバロはスコット・ロス(NML、CD)。■バッハのトッカータ ホ短調 B…

種村季弘対談集『天使と怪物』 / オーウェル評論集I『象を撃つ』

…書館から借りてきた、オーウェル評論集I『象を撃つ』読了。これで平凡社ライブラリーのオーウェル評論集全四冊を読み終えた。これによってオーウェルはわたしには特別な作家になった。前にも何度も書いたが、オーウェルはわたしには「まとも」であるということを思い起こさせる。そして、現代にあって「まとも」とは何かということを考えざるを得ない。その試みは例えばここで行ったが、これが確定的というわけではない。そこでは「言葉によって沈黙する」ことを考えたが、それよりもまあ、現代における管理社会化に…

こともなし

…か思ってしまった。 オーウェル評論集の続き。理性的思考が普及していけば、確かに時代が進むごとに生活はよくなっていく。それは疑いない。いまなどは、オーウェルの時代に比べれば遥かによい時代なのだろうとは思う。オーウェルは、時代の不正に対して戦ったし、いまの時代でも同じような人たちはたくさんいる。そのことはすばらしい。が。そういう人たちとは別に、いまはこんなよい時代になって、さて我々はいったい何のために生きているのだろう、という疑問も出てくる。たぶんそれは、子孫を残す、つまり、子供…

出発点ということ

…ドコーヒー429円。オーウェル評論集の四冊目を読み始める。オーウェルのエッセイを読んでいると、まともということに目が見開かれる思いがするわけだが、このことについては前にも繰り返し書いてきた。オーウェルはその時代においてまともであり、それはわたしに感銘をもたらすのであるが、ならば現代にあってまともであるとはどういうことかと自問しないわけにはいかない。例えば、民衆でありながら、「知的」=バカであるということ。それは、知識人として民衆を教え導き、啓蒙してやろうという態度の対極にある…

フィクションの世界で受けた「傷」、物理学と哲学のわかりあえなさについて / オーウェル評論集『鯨の腹のなかで』

…書館から借りてきた、オーウェル評論集『鯨の腹のなかで』読了。この平凡社ライブラリーの四巻本、買いたくなってきたな。オーウェルという人が、わたしにとって特別な文筆家になったのを感じる。わたしらしく素朴に評すれば、前にも書いたことだけれど、オーウェルは人間としてまともなのだ。オーウェルの生きていた時代も我々の時代もひどく政治的・記号的なそれであり、そういう時代にまともであることは、ほとんど不可能なことである。何がまともなのか。わたしごときにはうまくいえないし、以前にもいえなかった…

こともなし

…工房ひぐち北一色店。オーウェル評論集の続き。長編評論「チャールズ・ディケンズ」に感銘を受ける。これで泣きそうになったのは、歴史上でもわたしひとりだろう、というのはまあ冗談だが。NML で音楽を聴く。■ブラームスのヴァイオリン・ソナタ第一番 op.78 で、ヴァイオリンはハガイ・シャハム、ピアノはアルノン・エレス(NML)。雨の日だからってわけではないですが。ギル・シャハムと間違えて聴いたのだが、これはこれでよかった。第二楽章が聴きたかった。Violin Sonatasアーティ…

今日の夢について、ひどく個人的な話

…平凡社ライブラリーのオーウェルのエッセイ集『鯨の腹のなかで』を読み始める。如何にしてオーウェルということが可能だったのか、いつも驚かされる。この人には、たぶん才能なんていう(巷にありふれた)ものはなかったのかも知れない。そんなどうでもよいものはなくて、ただ徹底的に散文を鍛えたかのように見える。思考の歩行の道具としての散文。オーウェルはいつも坦々と、静かに歩く。そして、ついにはその散文と一体化してしまい、ふつうにゆっくりと歩いているうちに、誰にも見えなかった地点にたどり着いてい…

ジョージ・オーウェル『ライオンと一角獣』

…一時間ほど待つので、オーウェルのエッセイ集の続きを読んでいた。つけっぱなしになっているテレビではワイドショーを流していたが、オーウェルが現代日本にいたら、ワイドショーというものを適切に考察し得たかも知れない。 せっかく車をきれいに洗ってもらえるのに、小雨が降っていて残念。支払いは交換したオイル代くらいだった。 図書館から借りてきた、ジョージ・オーウェル『ライオンと一角獣』読了。オーウェルはほんとに不思議な人だ。政治的な事象に曇りない目をもちながら、本書所収の「ひきがえる頌」の…

片山夏子『ふくしま原発作業員日誌』

…ドコーヒー429円。オーウェルのエッセイ集の続き。ミスドは混んでいました。もう皆んな、コロナ自粛は弛んでいるな。まあ、人のことはいえない。帰りに江南のフラワーパークに寄って、散歩。 いい天気でした。ムクドリがたくさんいた。『ふくしま原発作業員日誌』を読む。夜。 図書館から借りてきた、片山夏子『ふくしま原発作業員日誌』読了。副題「イチエフの真実、9年間の記録」。原発事故を起こした福島第一原発(イチエフ)で働く作業員たちへの聞き書きをまとめたノンフィクション。少し前に読んだ『孤塁…

こともなし

…平凡社ライブラリーのオーウェルのエッセイ集『ライオンと一角獣』を読み始める。ファミリーマート岐阜前一色店に車を駐めて、散歩。駐車場代は「2種の醤油で仕上げたあとひき柿ピー」。風強し。 ツグミ。 八幡神社。 『ふくしま原発作業員日誌』を読む。夜。 録画しておいた、「まいにち養老先生、ときどきまる」(秋を願う)を見る。 高齢のまるの調子が悪くなって、あんまり元気のない先生。■ブラームスのピアノ協奏曲第一番 op.15 で、ピアノはエミール・ギレリス、指揮はオイゲン・ヨッフム、ベル…

ジョージ・オーウェル『カタロニア讃歌』

…りてきた、ジョージ・オーウェル『カタロニア讃歌』読了。昨日翻訳についてはケチをつけたが、それでも読んでよかったし、いろいろ考えさせられた。ただ、感想文を書くとすると、思ったことをひと通り書くには大変な長文になってしまうことがわかっているので、不十分なメモ書き程度にしておく。本書はスペイン内戦のルポルタージュという言い方がされることがあるが、むしろ「戦記」に近い。オーウェルはスペインに入国するや、POUM(マルクス主義統一労働者党)の民兵組織に参加し、フランコ軍(本書ではファシ…

『武満徹著作集1』 / アニメの幼稚とリアル

…文庫で『カタロニア讃歌』を読んでいるのだが、なかなか進まない。そんなに速く読める本ではないわけだが、翻訳もあまりよくない。バブル末期くらいの翻訳なのだが、正確さは知らないけれど、ガムシロップのような甘さがある日本語で、オーウェルに似つかわしくない。そもそも戦場の話ですよ? 読み始めるときが苦痛で、しばらくして慣れてくるまで、我慢しなければならない。ひらがなが多くて、一人称が「ぼく」なのも疲れる。やはり、翻訳の良し悪しというのはあるのだ。夜。 『ゼロの使い魔F』第6話まで見る。

こともなし

…、晴れる。ジョージ・オーウェル『カタロニア讃歌』を読み始める。#夜。 「青ブタ」や「ゼロの使い魔」のMADを You Tube で見て萌えていたところ、さて寝ようかと黄金頭さんのブログをちょっと覗いたら、なかなかインパクトのある増田(はてな匿名ダイアリー)のエントリーが幾つかリンクしてあった。 LGBTを嫌う自由はあるのか 増田は2つの「嫌う自由」を混同してるぞ ご丁寧にありがとうございます。 わたしが嫌いとする根拠が差別的であった.. なんかブクマ集めてるけど、納得できない…