三浦まり『さらば、男性政治』 / 西村賢太『棺に跨がる』 / 「ぼくたちは勉強ができない」(2019)を観る

曇。
 
NML で音楽を聴く。■イザイの無伴奏ヴァイオリン・ソナタ第五番 op.27-5、第六番 op.27-6 で、ヴァイオリンはダニエル・マテイチャ(NMLCD)。■ベートーヴェンのピアノ・ソナタ第十七番 op.31-2 で、ピアノは福間洸太朗(NML)。ショパン・アルバム(NML)はいまひとつピンとこなかったのでパスさせてもらったが、この「テンペストソナタ」はいい。この人、日本人の若手ピアニストの中では明らかに才能があるな。ベートーヴェンが弾ける若手日本人が出てくるとは。

ベートーヴェンのピアノ・ソナタ第二十四番 op.78 で、ピアノは福間洸太朗(NML)。うん、とってもいい。■ベートーヴェンのピアノ・ソナタ第三十二番 op.111 で、ピアノは福間洸太朗(NML)。なんと、この難曲が(音楽として)きちんと弾けているではないか! 一流ピアニストの証だな。これを聴くと、福間洸太朗は日本を代表するピアニストのひとりといってもよいのではないか。これでアルバム全曲を聴いたが、すばらしいベートーヴェンでした。
 
アルベニスの「イベリア」第一巻で、ピアノは福間洸太朗(NML)。ちゃんと「オレは『イベリア』が弾けるんだぞ」というのに留まらない演奏になっている。
アルベニス:イベリア(全曲)

アルベニス:イベリア(全曲)

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■フローラン・シュミット(1870-1958)の「小さな眠りの精の一週間」 op.58 で、ピアノは青柳いづみこ高橋悠治NML)。
物語

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昼。
三浦まり『さらば、男性政治』読了。 
ミスタードーナツ イオンモール各務原ショップ。ハニーディップブレンドコーヒー429円。
図書館から借りてきた、西村賢太『棺に跨がる』を、感銘を受けつつ一気に読了。いわゆる「秋恵もの」を収めた短篇集であり、主人公の貫多の度を越した DV が原因で、秋恵が貫多の元を去るに至るまでの連作である。いつもながら貫多は人間のクズといってよろしいが、(わたしは文学がわからないなりに)これぞ文学という感じがする。ここから「男性における根源的な暴力性」(参照)とかを読み取ってもいいのだろうが、そんなことよりもやはり文学の凄みだ。しかしささいなことで怒りを沸騰させ、女に殴る蹴るの暴行を加える身勝手な小説に、そんなに感銘を受けてよいものか知らん、ね。わたしはこうした暴力を女性に加えたことはないが、貫多の気持ちが理解できるのはどういうものか。また、既に別の男を作り、貫多の元を去ることを心の中で決めたあとの秋恵の、貫多に対する(貫多は心からのようにかんちがいしてしまう、じつは表面的な)やさしさ。わたしは女の気持ちがよくわかる人間ではないが、これを「女性らしい」と思ってしまう。 
レベッカ・ソルニット『暗闇のなかの希望』を読み始める。著者は意外と単純な人だな。著者は希望を称揚する。それはよい。希望は必要だ。しかし、我々はなぜ絶望するのか? 我々は、何かについて絶望するとはかぎらない。我々はなぜ絶望するのかわからずに絶望し、それゆえにすべてに絶望するということがある。メランコリーに、必ずしも理由はない。そういう人間に希望を説いても、絶望を増すだけということもある。
 

 
夜。
ぼくたちは勉強ができない』(2019)第13話(最終話)まで一気観。はー、恥ずかし。ハーレムかー、正妻の決まってないハーレムはあんまり好きじゃないけれど、これはまたかわいいハーレム。文系ちゃんか理系ちゃんか、どっちかになるんだろうけれどなー(水泳ちゃんは見るからに負けヒロインっぽい、ゴメンね)、文系ちゃん、主人公の(恋の)相談役なんだけど、最終話で一気に接近かー、で、一番人気は桐須先生か、謎の世界だな笑。2期視聴必須だ、こりゃ。そうそう、OP かわいくて好きやね。