「ドライブ・マイ・カー」(2021)を観る

曇。
 
スーパー。
閉じていて外界にあまり興味がない。眠い。ふとんにもぐって一日中寝ていたい。
 
メジロが何羽もみかんの樹に来て、すごい勢いでチクチク鳴いている。
 
昼から図書館。どんよりした天気のように、心も曇っている。新着に昨日本屋で買おうかと思って止めた上林暁の随筆集(中公文庫)があったので借りる。眠い。あとは何か小説でもと思ったが、書架は知らない著者ばかりで埋め尽くされていて、見当もつかない。結局無難なところで、幸田文いとうせいこうを選ぶ。ふらふらしていたら西村賢太の『誰もいない文学館』という本があったので、これも。これはなかなかおもしろそう。
 
夕飯までずっとごろごろする。
 
夜。
U-NEXT で「ドライブ・マイ・カー」(2021)を観る。監督は濱口竜介。わたしは映画のことがよくわからないし、そもそも映画館で観たわけではないのだが、すばらしかった。じつは三時間は長いなあと躊躇していたのだけれど、それがあっという間だった。しかし、村上春樹のちょっとした短篇を、よくもここまで膨らませたと思う。この映画オリジナルの、チェーホフの「ワーニャ伯父さん」を劇中劇の形にしたのは手柄で、ストーリーと恐ろしいくらいに合っていた。俳優、西島秀俊三浦透子もよく知らないのだが、凄かったな。ごみ処理施設のあとの海辺のシーンはハードボイルドだったし、北海道でのシーンは、固唾を呑んでしまった。岡田将生は西島との対決(?)シーンが幾つかあるが、西島と比べて存在感が少し落ちるかも知れない。(車中でのクライマックスは、気が西島を圧倒するくらいでないといけなかったと思うが、チンピラ感がちょっと拭えなかったようだ。)あと、都市のや車が走る絵もきれいだった。いや、正直いって村上春樹原作で軽く見ていたのだが、認識不足でした。脱帽。

いろいろ評価を見てみたけれど、納得がいくものがあまりないなあ。映画ファンって、アニメ好きに比べて気取りすぎ、格好つけすぎじゃね。