岡山・倉敷家族旅行(第二日)

今日も老父の具合が悪ければ、予定をすべて取りやめてすぐ帰るつもりだったのですが、よく眠れたようで、何とか行けそうということ。というわけで、今日は倉敷観光です。引き続きいい天気。

早朝、ホテルの11Fの部屋から。新幹線、在来線の線路が見えます。
 
十時頃にホテルをチェックアウト、山陽本線を10:34岡山発糸崎行に乗り、20分ほどで倉敷駅着。車内は満員でした。しかし、在来線はいいよねー。ひさしぶり。

JR倉敷駅。駅から歩きます。

駅から美観地区への途中の、なかなかおしゃれな再開発地区のよう。
 
古い建物が並ぶ、いわゆる美観地区に入ります。

写真では強調していませんが、修学旅行生も含め、すごい観光客の群れ。さすがに有名観光地です。こういうところへ、あまりウチは行かないんだけれど。

フォトジェニックな運河周辺。

江戸時代は運河沿いに米倉が立ち並び、一帯の米を集積して大都市に送って栄えたそうです。
 
今日のメインは大原美術館です。いうまでもなく、日本有数の私立美術館で、現在の館長はなんと高階秀爾さんというくらい。わたしは、高校の修学旅行以来です。

大原美術館はあまりにも有名なので書くのも気が引けるくらいですが、まあ簡単に。ここのコレクションは、倉敷の実業家の大原孫三郎(1880-1943)が画家の児島虎次郎(1881-1929)に収集させた美術品が中心になっています。メインは西洋近代絵画で、同時代の印象派をいち早く集めていました。児島虎次郎の眼は確かなもので、印象派にしても粒が揃っている感じを強く受けます。わたしは児島虎次郎という画家をほとんど知らなかったのですが、ここには虎次郎自身の絵画の一室があって、印象派に大きく影響を受けた、よい画家だったことを確信しました。もっと画家としても知られてよいと思います。
 現代美術、日本の近代絵画もレヴェルが高くて、教育的であり、若い人が観るのにとてもよいと感じました。ここのいちばんの大物は、エル・グレコの「受胎告知」でしょうね、たぶん、どんな「美術全集」本にも載っているであろう名品です。
 分館が改装中で閉まっていたのはとても残念。また、工芸・東洋館というのもあり、シブすぎて高校生たちはチラ見もしないくらいでしたが、若いうちにこういうのも見ておくといいのになあと思いました。

大原家の「有鄰荘」が特別に公開されていました。和洋折衷のなかなか凝った住宅で、中ではちょっとしたマチス展をやっていました。いまの金持ちが建築に凝って、将来文化財になるというのは、どれくらいあるもんだろうか。

旧大原邸で、重文だそう。ここには入りませんでしたが。
 
美観地区の中の江戸切りそば 石泉というところで天ぷら蕎麦を昼食に。ちょうど新そばの季節で、香りのよい、おいしい蕎麦を頂きました。
 


誰も入らない、ひっそりとした「考古館」。考古学がお好きな人はどうぞ。
 
美観地区の裏道へ入りました。裏道は人が少なく、また建物の趣は却ってあるくらいです。


疲れたので、裏道のカフェでマンゴーアイスをいただき、しばらく休憩しました。
 えびす通商店街という、かなり古そうな商店街を歩いて駅まで。アーケードがあって暗く、美観地区とは随分とちがう感じですが、涼しかったのはありがたかった。ここを通れば、雨でも濡れずに美観地区まで行けますね。いやしかし、マジでつかれたー。
 
15:01倉敷駅発で、岡山駅まで戻ります。ちょっと新幹線の時間までありすぎて、岡山駅の中でぼーっと一時間半くらい疲れを休めていました。帰宅してからの夕食用に駅弁を購入、新幹線岡山16:58発、京都乗り換えで、岐阜羽島18:46着。そこから車で一時間、ようやく帰宅しました。いろいろありましたが、なんとか行ってこれました。さて、いつまで家族旅行ができるものか。