こともなし

曇。
夢。知らない人たちと、岐阜から鹿児島まで車で旅行(?)する。どうやら高速道路には乗らず、中国地方でやたらと道に迷い、なかなか先へ進まない。ホテルに泊まると、わたしの衣類の整理がだらしなく、恥ずかしい。
 
NML で音楽を聴く。■モーツァルト交響曲第四十一番 K.551 で、指揮はフランス・ブリュッヘン18世紀オーケストラNML)。すごい。もっとも古典的な演奏。ブリュッヘン18世紀オーケストラは本格的な古楽器オケの濫觴だが、いまたくさんあるどの古楽器オケよりも古典的だな。わたしは好きだ。

 
雨になる。図書館。新着のところに、講談社文芸文庫藤澤清造随筆集が入っていた。ほぼ新刊。もちろん(?)西村賢太編ということだが、どう関わっていたのだろうな。借りなかったけれど。
 
帰りに餅信に寄ってマロン大福Premium と、栗生どらを購入。餅信はいつもながらお客さんで引きも切らずというところ、皆さんよく知っている。
 

 
www.youtube.com辻井伸行君によるショパンのバラード第一番。大げさなところのまるでない、しかもデリカシーとダイナミズムを苦もなく両立させた奇跡的な演奏だ。感情がきわめて自然に推移していく。
 
お八つにマロン大福Premium を食う。めっちゃおいしい。
暗い秋の日は落ち着くな。
 
 
澁澤龍彦の思考』という本を読み始める。著者は谷﨑龍彦という、なかなか豪奢な名前の人。「エクリチュール化した『私』」という、独自の観念を使って論じている。最近ではめずらしい、パラノイアックな文章だな。文体がもう少しダンディだともっとよいのだが。あと、主語と述語がうまく合わない文章があるので、編集者はもっときちんと読むべき。
 本書から澁澤の文章を孫引きする。

わたし自身は、同時に天使の方向動物の方向とに引き裂かれる自己をつねに意識している。わたしは自然を愛するから、動物になりたい。動物という大きな類観念のなかに、溶け込んでしまいたい。一方、わたしは精神性に惹かれるから、天使になりたい。足を地上から離してしまいたい。人間性とは、わたしには一つの空虚な先入見であるようにしか見えないのである。(p.23)

なるほど、みずからを言い得て妙である。わたしのことをいっておけば、澁澤よりは天使の方向に乏しいだろう、つまり彼ほどは観念を愛し得ない。凡庸な東洋人であるという感じがする。

 

 
夜。
「可愛いだけじゃない式守さん」第6話まで観る。特に何も起きないけど、慣れてきてちょっとおもしろくなってきた。和泉くんと式守さんのほのぼのカップル、なかなかいいじゃん。「不幸体質」の和泉くんがフェミニンでなさけない感じで、それを守る式守さんがカッコかわいいのね。なるほどー。そのうち新キャラが出てくるみたいで、それでどうなるかな。
 
深夜遅くまで YouTube で「よう実」動画を漁る。