チョ・ナムジュ『82年生まれ、キム・ジヨン』

曇。
 
午前中、ごろごろうとうとする。ぼーっとする。
あ・つ・い。
 
 
図書館から借りてきた、チョ・ナムジュ『82年生まれ、キム・ジヨン』読了。斎藤真理子訳。おもしろかった、では済まないよね。既に本書は、日本でも多数の読者を得ている。現在では、フェミニズム小説として代表的なもののひとつになっているといっていいだろう。さて、読むに値するフェミニズム本を読むと痛感せざるを得ないのは、男性はいったいどう反応したらよいか、ということだ。確かに女性はこれまで差別され、声を奪われてきた。いまもそれは続いている。しかし、それを我々男性が「理解した」といっても、たぶん女性たちは納得しないだろう。そんなに簡単に、そんな紋切り型に理解されてたまるか、と。結局 2022.7.16 に書いたとおり、男性側はよく知らないし、知っていることは紋切り型で、(女性差別問題に関する)自分の言葉をもっていないのだ(わたしも恥ずかしいことにその典型だ)。そのためには、男性側が想像力をもつだけではダメで、もっと多くの女性がもっと糾弾の声を発しなければならない、わたしにはそんな風に思われる。

ただ、正直なところをいうと、恥ずかしいことだが、我々おっさん世代には、どこまでいってもムリさがつきまとう感じがする。みずからを省みても、骨の髄まで腐っている感が否めない。やはりこれは、若い人たちが成長していく過程で、刷り込まれるべきことだろう。と、逃げのようなことを書いたが、恥ずかしいけれど、そんな気がするのだ。少しずつ少しずつ、変えていくということ。それしかない。
 それから、制度から変えていくというのも、アリだと思う。この問題に関しては、我々はもっと政治的であっていい、いや、そうあるべきだ。
 
しかし、だらしなくごろごろしているだけの人間が、何いってんだっていう感じも我ながらするが。
 

 
NML で音楽を聴く。■モーツァルト交響曲第三十八番 K.504 で、指揮はカール・ベームウィーン・フィルハーモニー管弦楽団NML)。シューマンの「ダヴィッド同盟舞曲集」 op.6 で、ピアノはゲザ・アンダNMLCD)。オレ、ほんとゲザ・アンダと合うな。■ショーソン交響曲 変ロ長調 op.20 で、指揮はポール・パレー、デトロイト交響楽団NML)。これは曲も演奏もすごいな。ショーソンの真価。この曲、カラヤンあたりが演ったらおもしろそうだけれど。 
夜。
緋弾のアリア」(2011)第5話まで観る。釘宮病…。