こともなし

晴。
夢でずっと謎を悩んでいたのだが、どんな謎だったか、何を悩んでいたのか、まったく思い出せない。何か、ナンセンスな謎だった筈。わかった、と思うのだけれど、またうーんうーんとすごく悩んで、それの繰り返しという感じだった。

ドガ ダンス デッサン』を読み始める。古い知性、ヴァレリー。ここでの「古い」は、肯定的な意味である。もはやヴァレリーという泉から水を汲む者はいないだろう。もっとも、ドガは古くない。これも、肯定的な意味である。


NML で音楽を聴く。■バッハのフランス組曲第一番 BWV812 で、ピアノはアンドレイ・ガヴリーロフNMLCD)。美しいフランス組曲。■ヘンリク・ミコワイ・グレツキ(1933-2010)の「古風な様式による三つの小品」、アストル・ピアソラ(1921-1992)の「ブエノスアイレスの四季」 ~ 第四楽章「ブエノスアイレスの冬」、第一楽章「ブエノスアイレスの春」、ヴォイチェフ・キラール(1932-2013)の「オラヴァ」、パヴェル・ハース(1899-1944)の木管五重奏曲 op.10、モーリス・ファイユノ(1920-2010)の「ディヴェルティスマン(古風なスタイルで)」、エドガー・ヴァレーズ(1883-1965)の「オクタンドル(八弁雌雄両性花)」で、演奏は飛騨高山ヴィルトーゾオーケストラ(NML)。2021年の飛騨でのライブ録音。圧倒的な技術で、目の覚めるような演奏。最初はわりと聴きやすい曲が並んでいるが、最後は聴き手を選びそうなヴァレーズの室内楽で〆るなど、レヴェルの高い演奏会だ。しかし同じ岐阜県でも各務原という文化の香りの乏しいところに住んでいると、飛騨はレヴェルが高いなあと思ってしまう。

 
夜。
ブラタモリ」を見ていて、糸静線(糸魚川静岡構造線)とフォッサマグナを混同していたことに気づかされ驚く。いやこれ、皆んなまちがえますよ笑。フォッサマグナは「面」で、その西の境界が糸静線なわけね。よくわかりました。本州が弓形をしているのは、フォッサマグナのところで割れているわけだな。そこに堆積物が溜まったり火山活動が起きたりして、溝(fossa)が埋められたわけだ。

ストラヴィンスキーバレエ音楽火の鳥」で、指揮は小澤征爾、パリ管弦楽団NML)。圧倒された。パリ管とだし、音質からいっても、小澤征爾の若い頃の録音だと思う。(後記:どうやら1972年の録音らしい。小澤征爾30代後半ということか。)