ウスビ・サコ『アフリカ出身 サコ学長、日本を語る』

晴。

図書館から借りてきた、ウスビ・サコ『アフリカ出身 サコ学長、日本を語る』読了。いやー、おもしろかった。サコさんはアフリカのマリのエリートで、日本の大学院で学び、2018年に京都精華大学の学長になった人である。本書には日本、日本人に対して、非常にきびしいこと、いや、そのとおりですねというしかないようなことがたくさん書いてある。特に日本における「教育」について。「教育は何のためにあるかというと、個人を幸せにするためである」(p.199)と本書にはある。これはある意味ではまちがっているとわたしは思う、教育は国力の発展のために制度化されているものだから。しかし、教育を受けるものの理想としては、サコ先生のいうとおりであろう。日本にあっては、教育があまりにも国家目線で作られており、しかもそれすらいまや全然うまくいっていない。
 それにしても、日本は若者の死因の一位が、自殺になっている国だ。何かが大きくまちがっているのであろう。
 現状では、我々はみずから学ぶ方法を身につけるしかないようにわたしは思う。日本の既存の教育システムには問題や罠が多すぎる。

日本は人とちがう生き方をしようという人は必ずつらい目にあうことを覚悟せねなばならぬ国だ。それでも、人とちがうことをやる人がもっと増えねばならない、わたしはそう思い続けている。

昼から図書館。イオンモール。肉屋。

ひさしぶりにイオンモール各務原のフードコートへ。ミスドのメロンソーダ198円とかいうのを飲む。図書館に村上春樹の『古くて素敵なクラシック・レコードたち』があったので、いそいそと借りてきて読む。村上春樹はじつによく聴けているな、小澤征爾さんがいうとおり、常人の域ではない(もちろんわたしは常人である)。音楽の素人だけれども、下手な音楽ヒョーロンカの及ぶところではないね。って村上春樹ラクに聴いている感じなんだけれども。文章が上質なのも大きい。というか、文体こそ感受性がモロに出るのであり、ごまかしが利かない。まあそんなことはよいので、楽しく読んでいる。

ただ、村上春樹は文章が上手すぎて、自分の技巧に酔っているようなところが、ほんの少しだけないでもない。ま、ごくごく少しだが。

早寝。