こともなし

晴。空が青い。
昨日から急に寒くなった。

スーパー。

伯母が亡くなり、通夜、葬儀その他もろもろを脳裏で解体しながら、いろいろ現れてくる思いをぼーっと眺めていた。個人的なことはいまはあまり書く気がしない。従兄たちと会うのはひさしぶりで、お互いに歳をとったなあと思う。四十九日に来月行くことになっているが、伯父も伯母も亡くなり、それが終われば従兄たちとまた会うことがあるのだろうか。伯父が亡くなるまでは伯父伯母が毎年盆と正月にウチに来るのが長いこと恒例で、最後の方はこれがいつまで続くのだろうと思っていたのだが、いま伯母も逝って、(陳腐ではあるが)諸行無常をつくづくと感じる。平凡な日々、すべては過ぎ去っていくのだ。

雨の中を、ミスタードーナツ イオンモール扶桑ショップへ。ブレンドコーヒー275円。『コレクション 瀧口修造 3』を読み始める。極少数者のための、何者でもない人。何者でもないから、何ともいうことができない。武満さんが師と呼んでいるが、武満さんでも瀧口修造が何者だったか、いっていないのは当然だと思われる。無垢であり、才能という不純物とは関係がない人。才能などというものは、どの時代でもありふれているのだ。
 一時間半ほどかけて、200ページ以上一気に読む。そのあいだ、ミスドの店内に飲食しにきたのは、ぽつりぽつりとわずか二組。若い母親と小さな子供が一、60代くらいの女性が一。あとはわたしひとりだけ。じつに閑静だった。

 
NML で音楽を聴く。■バッハの「フーガの技法」 BWV1080 ~ Contrapunctus I - VII で、ピアノはエロイーズ・ベラ・コーン(NML)。
Art of Fugue

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夜。
ショパンコンクール小林愛実の三次予選の公式動画を視聴する。

曲はマズルカ op.30 (全四曲)、二十四の前奏曲 op.28。マズルカすばらしい。二十四の前奏曲もこれまでと同じく、じっくりゆっくり、弱音中心のコントロールされた演奏。この弱音は武器だな。で、最後までこれで行くのか、耐えてどこかで開放するのか、興味津々で聴いていたのですが、結局最後まで同じでしたな。個性的な見事な演奏だが、さてファイナルのコンチェルトも、この路線で行くのか。ともすれば安全運転のように聴こえないでもないが。どうなるだろう。