こともなし

晴。
自分のやっていること、疑問だみたいな夢を見た。わたしのやっていることは、他人からは知ったかぶりにも見えるらしい、昔からそうだ。そう見えるなら仕方ないと思っているけれど、ここまでやっても無理で、ムダなのかな。なかなかね。まあ、そんなことはどうでもいいといえば、どうでもいいのだが。

肉屋。スーパー。

昼から図書館。パラパラと雨。

ぼーっとする。
雨。

NML で音楽を聴く。■モーツァルトのピアノ・ソナタ第十四番 K.457 で、ピアノはフリードリヒ・グルダNML)。オリジナル・マスターが紛失してしまったのは痛恨事だな。カセットテープへのダビングが元なので、どうしても強音が割れる。演奏はすばらしいというのも愚かなほど。

モーツァルト・アーカイヴII

モーツァルト・アーカイヴII

ブラームス交響曲第一番 op.68 で、指揮は小澤征爾サイトウ・キネン・オーケストラNML)。2010年のライブ録音。もう体はボロボロなんでしょうが、ラストへ向けて次第に集中力が限界を超えて高まっていくのがわかります。最後は白熱の演奏といってもいいでしょう。オケの方が感極まっている感じ。小澤征爾はわたしの指揮者だなとあらためて思いました。
奇蹟のニューヨーク・ライヴ ブラームス:交響曲1番

奇蹟のニューヨーク・ライヴ ブラームス:交響曲1番

  • アーティスト:小澤征爾
  • 発売日: 2011/06/08
  • メディア: CD
 
夜。
ストラヴィンスキーの「ペトルーシュカからの三楽章」で、ピアノはユジャ・ワンNML)。この曲が聴きたくなったので、聴きすぎたポリーニの録音以外でいろいろ聴いてみたところ、やはり若きユジャ・ワンの、10年前のこれが抜群におもしろく、最後まで聴けた。とにかく、むずかしい曲をバリバリ弾いていくのが楽しくてしょうがないという演奏。奔放で、美しいところもたくさんある。世界的な人気ピアニストになり、「音楽的」になったユジャ・ワンはいつしか聴かなくなってしまったので、いまどういう演奏をしているのかは知らない。
Transformation (Stravinsky/Scarlatti/Brahms/Ravel)

Transformation (Stravinsky/Scarlatti/Brahms/Ravel)

  • アーティスト:Wang, Yuja
  • 発売日: 2010/04/13
  • メディア: CD
スカルラッティソナタ K.380, K.466, K.455 で、ピアノはユジャ・ワンNML)。たった三曲だけれど、すばらしく自由なスカルラッティホロヴィッツスカルラッティは既成観念から遠い見事なものだったが、あれを思わせないでもない。ユジャ・ワンが、これらの曲が好きなのがよく伝わってくる。なお、ブラームスの「パガニーニ・ヴァリエーションズ」とラヴェルの「ラ・ヴァルス」は勝手に弾いて充分に表現できる曲ではないので、途中で聴き止めざるを得なかった。■ラフマニノフのピアノ協奏曲第二番 op.18 で、ピアノはユジャ・ワン、指揮はクラウディオ・アバドマーラー室内管弦楽団NML)。晩年のアバドがすごい。冒頭のピアノの序奏から、オーケストラが朗々とメロディを奏でて入ってくるところで、一発で心を奪われた。アバドは自然体で、作曲者の書いた一音一音のニュアンスを大切にしながら、ピアノを包み込んでいる。アバドはもともと知的な指揮者だったのだけれど、晩年は情感も深い。手塩にかけたマーラー室内管も、この演奏では特に弦が柔軟で美しい感じ。若きユジャ・ワンもよくやっていて、感動的だ。しかし、この曲のオーケストラ・パートで泣かされるとは。さすがに超一流だな。
Piano Concerto No.2 in C Minor Op.18

Piano Concerto No.2 in C Minor Op.18