雨。
昧爽起床。
早く朝食をとって、しばらくして少し二度寝する。
長い Windows Update だったな。
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柴田南雄先生の『王様の耳』を読む。1986年の刊本であり、いったいいま本書を読む人がどれくらい居るのかと思うが、いまでも読むに値する本だろう。柴田先生は学究的理論派の作曲家で、なかなかにむずかしい曲が多い印象。恥ずかしながらそれほど聴いたことがない。しかし、奥には清新な感性が隠れているところがあると思っている。本書も似たような感じで、辛辣で時にはペシミスティックですらあるようなことをさらりと書かれるところにハッと目を覚まされるけれども、奥の感性は瑞々しいのだ。柴田先生の若い頃の作曲に係る混声合唱曲「風」については、自分の青春時代の思い出をちょっとだけ書いたことがある。
本書は市の図書館の開架にあったもので、地方の図書館らしく本が動かないゆえに、偶然手に取れたものであろう。古くさい図書館に感謝しよう。
柴田先生の楽曲は、NML に収録されているものは非常に少ない。既にほとんど忘れられているということだろうか。
夜。
NML で音楽を聴く。■バッハのゴルトベルク変奏曲 BWV988 で、チェンバロはルカ・グリエルミ(NML)。現代にあってこれほどのゴルトベルク変奏曲が聴けるとは! わたしはこの曲をチェンバロで演奏したものをさほど聴いているとはいえないが、聴いた中でもっとも美しい演奏だと思う。この演奏家には、何かわからないが親近感が抱かれる。
- アーティスト:Bach, J.S.
- 発売日: 2012/08/14
- メディア: CD