矢川澄子ベスト・エッセイ『妹たちへ』

曇。

対立物の一致(coincidentia oppositorum)。極大と極小が一致すること。我々(の意識)は宇宙全体にすら膨らむことができるが、その一方で今日のご飯のことも考えねばならない。逆に、我々は今日のご飯のことだけ考えて生きるということもできない。人はパンのことのみ考えて生きることはできないという言葉もあるな。

極大を一点に封じ込めるというのは…。
中心と周縁。至るところに中心がある。

にゃお。

しょぼしょぼとした雨。
昼から珈琲工房ひぐち北一色店。江口圭一『十五年戦争小史』の続き。第10章の二二六事件から、第16章の太平洋戦争直前まで読む。満州事変は関東軍の暴走であったが、日中戦争は軍は不拡大方針だった(石原莞爾がその代表だったというのが興味深い)のに対し、政府主導で進められていくというのは知らなかった。政府も軍も、中国は一撃で屈すると考えていたというのが愚かである。また、日本が太平洋戦争に突き進んでいくのには、理由として、破竹の勢いで勝ち続けていくドイツ軍にほとんど焦りを感じていた側面があるというのも知らなかった。本書は「小史」にはちがいないが、一般人が読むには充分すぎるほど詳しく、また一般向けにレヴェルを落としていない。かなり歯ごたえがある。

十五年戦争小史 (ちくま学芸文庫)

十五年戦争小史 (ちくま学芸文庫)

 
矢川澄子ベスト・エッセイ『妹たちへ』読了。「永遠の少女」はわからないな。かつてもわからなかった気がする。少女趣味というと、叱られるのだろうか。「永遠の少女」は、文明の産物であろう。 
夜。
ソードアート・オンライン アリシゼーション War of Underworld』第18話まで見る。