こともなし

晴。

NML で音楽を聴く。■バッハのブランデンブルク協奏曲第一番 BWV1046 で、指揮はベンジャミン・ブリテン、 イギリス室内管弦楽団NML)。いまは古楽器で演奏することが当り前になったバッハ。そのシャープな演奏様式に比べたらこのブリテンの録音はふつうで、古くさいものだが、わたしは好きだ。ブリテンは作曲家としてはもちろんだが、ピアニスト、指揮者としても一流だった。

Britten the Performer

Britten the Performer

  • アーティスト:Britten, B.
  • 発売日: 2013/10/22
  • メディア: CD
自作以外の Decca 全録音ということだろうか。■ハイドン弦楽四重奏曲第六十三番 Hob.III:78 で、演奏はキアロスクーロ四重奏団(NMLCD)。■武満徹の「MI・YO・TA」「小さな空」「うたうだけ」で、指揮は山田和樹、東京混声合唱団(NMLCD)。ちょっと泣けてしまった。この指揮者は力があるな。

ブラームス弦楽四重奏曲第三番 op.67 で、演奏はヴェーグ四重奏団(NMLMP3 DL)。よい。■ベートーヴェン弦楽四重奏曲第四番 op.18-4 で、演奏はヴェーグ四重奏団(NML)。ブラームスとはだいぶちがうなとは思ったが、現代のシャープでクリアなカルテットからしたら、じつにのんびりした、おおらかな演奏なのは同じだ。現代ならもっとアグレッシブにやるのがふつうだろう。しかし、たんに古くさいだけのものではないのをわたしは感じる。わたしの持っていない感受性がたっぷりあるのだ。まったく、こんなカルテットがあったとは。

Beethoven: Quatuor Vegh, Complete String Quartets

Beethoven: Quatuor Vegh, Complete String Quartets

 
関川夏央「人間晩年図巻」更新。今回は吉村昭網野善彦。共に深く感銘する。網野さんはかつてよく読んだ。吉村昭さんはさほど読んでいないので、積ん読になっているものが幾つかあるから、そのうち読んでみたくなった。しかし、いつも思うことであるが、関川夏央という人は大変な実力者であるな。読ませる。


肉屋。風花飛ぶ。風が強く冷たい。

珈琲工房ひぐち北一色店。引き続きオーウェルのエッセイ集を読む。「ほとんどの人間が自分の生活を相当楽しんではいるが、しかし差引勘定をすれば、人生は苦しみである。そう思わないのは、よほど若い人間か、よほど馬鹿な人間である。」(p.193)「これらの[シェイクスピアの]劇はすべて、人生は悲哀に満ちてはいるが、なお生きるに値する、また人間は気高い動物なのだという――これはトルストイが老年には持てなくなっていた信念なのだが――人間主義ヒューマニズム)の前提から出発している。」(p.192)オーウェルはわたしには驚くべき人だ。人生は苦痛だが、生きるに値するということは、ほとんど当り前なことなのに、なかなか言えない。けれども庶民はこう考えるものだと、オーウェルは見做している。その意味で、オーウェルはふつうの、まともな人だった。たくさん本を読んだりすると、何故かここから離れてしまうのがオチなのだが、オーウェルはそうではなかった。

しかし、わたしは「人生が生きるに値する」か、正直言ってよく知らないし、ほとんどどうでもいいとも思っている。人生が生きるに値しようがそうでなかろうが、我々は生きるしかないのだ。それもまた当り前のことではあるまいか。生きることは苦痛だが、生きる他ない。ときにはいいことだってあるし。


田島列島『水は海に向かって流れる』最終巻を読む。

水は海に向かって流れる(3) (KCデラックス)

水は海に向かって流れる(3) (KCデラックス)

  • 作者:田島 列島
  • 発売日: 2020/09/09
  • メディア: コミック
 
犬夜叉』第35巻まで読む。
犬夜叉 (34) (少年サンデーコミックス)

犬夜叉 (34) (少年サンデーコミックス)

 
夜。
ゼロの使い魔」第二話まで見る。
ゼロの使い魔 vol.1