こともなし

雨。
昨晩は遅くまで「倉庫番」ソルバーの実装。

午前中、甥っ子の勉強を見る。
昼食は甥っ子と博多ラーメン「まっしぐら」にて。何か混んでいた。
午後もお勉強。今日は一日中雨か。

夜。
ブラタモリを見る。今回の舞台は呉で、戦艦大和の話が中心だった。案内人はどうしても「大和すごい」「軍事都市・呉すごい」という方向に行きがちだったが、タモリは頭がよいので戦争賛美にならないようにうまく対応していたと思う。番組はあんまり暗くもなかったのだが、しかしやはり悲しい話だった。戦艦大和というと、わたしは世代的にSFアニメを思い出すところがあるのだが(子供のわたしはあの悲しいアニメが好きだった)、やはり吉田満氏の『戦艦大和ノ最後』だろうか。戦艦大和沖縄戦の前に沖縄へ向けて特攻し、その途中でアメリカ軍の航空部隊の数次の空襲によって撃沈する。吉田氏は大和の乗組員であり、撃沈と共に海に投げ出されたが、生き残った少数の中に入った。その経緯を時系列順に物語った、そう記録文学ということになるのだろうか。確か、最初から出版を意図したものではなく、個人的に書かれたものと覚えているが、ちがったかも知れない。小林秀雄が出版に尽力し、ようやく世に出たことはよく知られている。わたしはかつて一読して、若い人たちがたくさん死んだことが深く印象的だった。何のために自分が死ぬのか、それをどう納得するのか、彼らの考えていたことがわたしに刻み込まれたといっていい。戦争で死ぬのは多くは若い人たちなのである。

戦艦大和ノ最期 (講談社文芸文庫)

戦艦大和ノ最期 (講談社文芸文庫)

  • 作者:吉田 満
  • 発売日: 1994/08/03
  • メディア: 文庫
しかし、戦争で死んでいった(若い)人たちは「日本」というものと向き合わずにはいられなかった。いま、その「日本」はどういう国になったのか。あの人たちはいまの「日本」をどう見るのか。わたしはそれに応える言葉をもたないけれども、それはバブル世代のわたしに若い頃からつきまとってきたオブセッションであるといえるかも知れない。

早寝。