ロベール=ド=クラリ『コンスタンチノープル遠征記』

曇。

NML で音楽を聴く。■ベートーヴェンの創作主題による32の変奏曲 WoO.80 で、ピアノはエミール・ギレリスNML)。この曲はベートーヴェン自身が冷遇していて作品番号も与えてないが、傑作でよく弾かれる。なんでベートーヴェンが評価しなかったのかわからないな。カッコいい曲です。ギレリスのピアノがまたいい。

Beethoven: Piano Works

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  • 発売日: 2021/01/01
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ラヴェルの「亡き王女のためのパヴァーヌ」、「水の戯れ」で、ピアノはエミール・ギレリスNML)。
Ravel, Schubert & J.S. Bach: Piano Works

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  • 発売日: 2021/01/01
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ベートーヴェン交響曲第八番 op.93 で、指揮はジョン・エリオット・ガーディナー、オルケストル・レヴォリューショネル・エ・ロマンティック(NMLCD)。
 
昼から晴。
米屋。肉屋。

同一労働同一賃金」というのは既に大企業では実施され、中小企業でも今年から始まるらしい。全然知らなかった。派遣社員が正社員と同じ仕事をしているのに給料がちがうという点で、わたしは単純に「同一労働同一賃金」がよいと以前は(漠然と)思っていたのだが、濱口先生のブログやら本とかを読んでいて、日本という「メンバーシップ型」(雇用形態をもつ)社会で「同一労働同一賃金」とは何なのか、よくわからなくなってしまっているわたしである。厚労省のサイトをチラ見してみると、パートとか派遣とか、そういう関係の制度なのかなと思う。これでパートとか派遣社員の賃金が上がればよいのだろうが、じつは正社員の給料が下げられたりして。まあ、よくは知らぬ。


図書館から借りてきた、ロベール=ド=クラリ『コンスタンチノープル遠征記』読了。伊藤敏樹訳・解説。解説が100ページ近くある力作で、これもまたおもしろい。同じキリスト教国を襲撃した第四回十字軍は最悪の蛮行とされるが、まあそういわれても仕方がない代物だな。十字軍そのものがひどい蛮行なわけであるが。これを読んでいると、一般の兵士はエルサレムを目指すとばかり思っていたことがわかる。悪事はヴェネツィアが主導したことはまちがいないが、個々のプレイヤーたちがどこまで意識的に関与していたかは、解説によればいろんな説があってむずかしいところらしい。さても、読んでいるとビザンツ側はよくも悪くも爛熟した文明であり、ラテン人たちはほとんど蛮族のように見える。クラリも、コンスタンチノープルの美と富に強い印象を受けている。実際、ラテン人たちは徹底して略奪し、暴虐の限りを尽くしたのだった。のちのビザンツ帝国の崩壊によって、イタリア・ルネサンスが花開いたことはよく知られている。