関川夏央『人間晩年図巻 1990-94年』

起きたら猛烈な雨。六時半に岐阜県に大雨特別警報が出た。

NML で音楽を聴く。■バッハの平均律クラヴィーア曲集第二巻 ~ 第十九番 BWV888 - 第二十四番 BWV893 で、ピアノはセドリック・ペシャ(NMLCD)。■モーツァルトのピアノ・ソナタ第八番 K.310 で、ピアノはミヒャエル・ヴェッセル(NML)。

Mozart In Moll

Mozart In Moll

  • 発売日: 2015/11/06
  • メディア: CD
モーツァルトのロンド イ短調 K.511 で、ピアノはミヒャエル・ヴェッセル(NML)。■シューマンのピアノ協奏曲 op.54 で、ピアノはヴィルヘルム・バックハウス、指揮はギュンター・ヴァント、ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団NML)。驚くべきバックハウス。終楽章は、落涙を禁じ得なかった。しかし、これ、たぶん昔からある録音なのだろうね。全然知らなかった。それにしても、知的で浅くて未熟できたない演奏ばかり聴いているので(そういう演奏に意味がないというわけではない)、こういうのはちょっと異様な感じがするくらいだな。素直に聴けなくなっている。

昼前に雨上がる。曇。
スーパー。

シューベルト即興曲集 D935 ~ 第三番、十二の高雅なワルツ D969 ~ No.1, 6, 4, 11, 12 で、ピアノはヴィルヘルム・バックハウスNML)。

ベートーヴェンのヴァイオリン・ソナタ第五番 op.24 で、ヴァイオリンはユーディ・メニューイン、ピアノはヘプツィバ・メニューインNML)。メニューインのヴァイオリンはのびやかで素直であり、この聴き飽きたようなポピュラー曲がすっと体に入ってくるというか。まあ、メニューインなのだからよいに決まっているといえばそうなのだが、やはりよい。ヘプツィバはユーディの妹らしく、わたしは知らなかった。よいピアノ。

Beethoven: Violin Sonatas Nos. 5 "Spring" & 9 "Kreutzer"

Beethoven: Violin Sonatas Nos. 5 "Spring" & 9 "Kreutzer"

  • 発売日: 2020/05/15
  • メディア: MP3 ダウンロード
 
夕方、カルコス。中公新書を一冊購入。ブルーバックスの新刊におもしろそうなものがあったので買いに行ったのだが、入っていなかった。あとは、自分の知的好奇心の減退を感じる。いろいろ新刊を手に取ってみるけれど、何だか読む前に中身が予想できそうという誤った心性が生じ、購入に至らない。
 
図書館から借りてきた、関川夏央『人間晩年図巻 1990-94年』読了。おもしろかった、というか、深い興趣を覚えた、とでもいうか。「1995-99年」版の感想でも述べたが、これは文学であると思う。実力者による、ゴシップ集のような体裁の文学。近頃、これほど深い含蓄をもった文章をほとんど読んだ覚えがない。それが、ふつうに読んでおもしろいのだから、凄い。
人間晩年図巻 1990-94年

人間晩年図巻 1990-94年

しかし、これを読んでいると人生ってなんだろうねとか、幼稚というか平凡な感想が浮かんできて仕方がない。いろんな人生があるものである。