NHK-BSプレミアム「坂本龍一:被災地をつなぐオーケストラ」

晴。

自分など存在しないし、自分しか存在しない。しかし未熟なわたしは、その中間に揺曳する。

午前中は少し家事をしただけで、あとはずっとごろごろしていた。自分の役割もすっかり忘れていた。

老母が仏花を拵えたので、お墓に立ててくる。お彼岸なのでね。

ドラッグストアまで散歩。


 
武満徹対談集を読む。

夕飯にロールキャベツを作る。これも自分だけでは無理だなあ。あと、里芋の味噌田楽。どれもおいしゅうございました。

昨日何の気なしに「島宇宙」という言葉を使ったが、よく考えてみたら、いまは個人と社会がネットを通じて直接繋がってしまう時代である。わたしなども典型的にそうで、中間的な共同体の力は弱まるばかりだ。そう思うと、「島宇宙」というのは決して悪いことはないし、意外と先進的な試みなのかも知れない。思えば、わたしは(学校以外の)中間的な共同体に所属したことがほとんどないし、所属を好まなかった点で、いま風に誤っていた(そしていまも誤っている)ように思われる。


 



録画しておいた、NHK-BSプレミアムの「坂本龍一:被災地をつなぐオーケストラ」を観る。東北と熊本のユースオーケストラが、坂本龍一を介して共演するというコンサートの記録だ。坂本龍一のソロや、藤原真理と安達真理とのトリオもある。音楽を途中でぶった切ることなく、一曲を丸ごと聴かせてくれるのもうれしい。坂本の曲が大部分なのだが、坂本の中では「通俗曲」を選んでいるということになるけれど、この「通俗曲」がまたすばらしいのだよね。あるいは「人気曲」といった方がよいかも知れないけれど、名曲「シェルタリング・スカイ」とか聴いていて泣きそうになりましたよ。最後、全員でやった「ETUDE」は、カッコよすぎてたまらなかった。『音楽図鑑』、どれくらい聴いたことか。
しかし、坂本さんはおじいさんになってほんといい顔になったなあ。こんな顔をしている老人は、いま滅多に見ないよねえ。

なんだ、この番組、あと数時間後に再放送するのか。真夜中かあ、残念だなあ。

坂本さんはいろんなことをやってきたけれど、やはり「タケミツ・トーン」ならぬ「サカモト・トーン」のようなものはあるね。ああ、「教授」の曲だなあと思えるようなところを感じる、うまくいえないけれど。(PM23:27)
それから、番組冒頭の「Andata」(アルバム『async』に収録)がとてもすばらしい。メランコリックで、祈りのような曲。