母退院

日曜日。曇。

午前中、スーパー。たくさん買い物をする。

昼食はうどん「恵那」にて。天ぷら蕎麦。
帰りにドラッグストアに寄る。

母退院。まだまだ手術の傷はあまり癒えていなくて、ウチへ帰るだけも大変だったが、それでもまずはよかった。基本的には寝ていることになるだろうが、自分で寝床から立ち上がることができることがわかったし、ウチの中の段差も、ひとりでトイレへ行くのもできるので、まずまずである。ぼちぼちとゆっくりしかよくならないが、前向きに考えよう。とりあえずは、二人から三人になるから、少しでもにぎやかになるというものだ。

このところ極私的な話ばかりでごめんなさい。ま、しばらくこんな感じだと思います。少しづつ、ふつうの日々にしていきたいところです。

夕食は鱈ちり鍋。デザートはりんご。老母は座るのが大変だが、病院の食事はおいしくないので、少量だがよろこんで食べてくれる。三人の食卓だから、いつもよりにぎやかでいい。無理しないで、早めに休んでもらう。ウチは古い家でほんとに寒いので、そのあたりに気を使う。

老母、体調で少し気になることが出て、わたしはネットで検索したり妹に電話して訊いてみたりしたが、たぶん大丈夫だろうということに。問題が出たらまあ救急車だ。

書くか迷ったが、少しだけ書いておこう。といっても大した話ではない。老母が入院していた間、老母には医療実習生が研修で付いていた。大きな病院なので、自前の看護師養成学校をもっているのである。学生さんといっても三十六歳の女性だそうで、既に離婚し、二人の子供を育てているそうなのだが、わたしにはとてもそんな風には見えなかった。彼女は「女の子」というか、ふつうの学生さんにしか見えないくらいだった。彼女は老母のことが気に入ってくれて、いろいろ話をしたそうで、なんでも上の子は中一だが、いわゆる不登校で学校へ行っていないらしい。そんなこんなで、他の実習生の子たちは、いつもニコニコして、いい人に当たったねといって、彼女をうらやんだそうである。(老母は、そんなにニコニコしていた覚えはないそうだが。)他の実習生も、よく老母にあいさつしてくれたらしい。で、彼女だが、先日実習期間が終わるときにわざわざ挨拶に来て、話をしていて泣き出してしまったそうである。いろいろな、出会いがあるものだなあと思った。わたしはもう彼女に会う機会はないが、彼女の前途に幸あらんことを密かに思わざるを得なかった。