山崎佳代子『ベオグラード日誌』

休日(文化の日)。日曜日。曇。
お坊さんの学校に入って、孤独でひとりウロウロしている夢を見る。夢でもひとりでいるなあ。ちゃんと他人に話しかけないとダメでしょう? で、チコウくん(誰それ?)ていう小さい子どものお坊さん(小僧さん?)に話しかけたところで目が覚めた。

午前中、甥っ子の勉強を見る。


ひさしぶりに珈琲工房ひぐち北一色店。図書館から借りてきた、山崎佳代子『ベオグラード日誌』読了。2005年分の日記から巻末まで読む。どんどん人が死んでゆく。猫も死ぬ。日本に滞在中に、東京で偶然に東日本大震災に遭遇。飛行機の中で原発事故を知る。そういうと、本書中に何度も出てくる NATO劣化ウラン弾が思い出される。これは完全な核兵器で、米軍は中東その他でもふつうに使用している筈だ。もちろん被曝する。
 著者の猫は野原で、前足を伸ばした中に顔を埋めて死んでいた。わたしのウチにいた猫が、同じ姿勢でよく寝ていたのを思い出す。ウチの猫も、突然いなくなってたぶんどこかで死んだのだが、死期を悟ったのだとわたしは思っている。
 でも、著者の家族は何かに守られているかのようだ。長男が現地の人と結婚し、しばらくして著者はおばあさんになる。著者はうれしい。本書はそのお孫さん(女の子だ)が幼稚園に行くくらいまで続いていて、小さな女の子は生き生きとしている。子供は希望であるがゆえに、本書に何箇所も出てくる戦争による子供たちの死が、つらいのだ。凡庸な問いだが、人はどうして戦争をするのかと、わたしも問いたくなる。著者はさりげなく、アメリカの CNN の報道を信じないと書いておられたっけ。

ベオグラード日誌 (りぶるどるしおる)

ベオグラード日誌 (りぶるどるしおる)

しかし、わたしにはどこか非人間的なところがある。昔から気づいていたけれど、ふと昔のことを思い出して、確かにそうだったなと思い返した。

NML で音楽を聴く。■ブラームスの「三つの間奏曲」 op.117 で、ピアノは関本昌平NMLCD)。とてもよい。まだ op.119 の演奏は聴いてないけれども、今年 NML で聴いたアルバムの中のベストかも知れない。

1000ya.isis.ne.jp松岡正剛がまたテキトーなことを書いている。彼が自分のよく知らないことを不正確に書くのはいつものことで、いまに始まったことではないが、世間の偏見を積極的に煽るのはやって問題が少ない場合とそうでない場合があるだろう。本当に碌でもない奴だ。