唐澤太輔『南方熊楠の見た夢』 / 南方熊楠コレクション2『南方民俗学』

曇。
昨晩は『熊楠の星の時間』の「熊楠の華厳」を読んで寝た。『レンマ学』への突破のきっかけとなった文章である。これはこれで、明恵さんへの比較的詳しい言及があっておもしろい。中沢さんはここ以外では明恵にほとんど言及していない筈である。

午前中ごろごろ。


NML で音楽を聴く。■シューマン交響曲第三番 op.97 で、指揮はカルロ・マリア・ジュリーニ、ロサンゼルス・フィルハーモニー管弦楽団NML)。いわゆる「ライン」。第一楽章があまりにもすばらしくて感動させられた。マーラーオーケストレーション補筆が(といっていいのか知らないが)ここまで立体的に表現されている演奏は初めてだ。第四楽章も、マーラー版なのでちょっとあっさり目だが、集中力がすばらしい。終楽章は古典的で悪くないのだが、自分の好みとしてはもう少しリズミックでドライブ感が欲しく、多少音楽に入りきれなかったのは残念である。なお検索してみたところ、名演として有名な録音なのですね。さもあらんな。

Giulini in America I

Giulini in America I

わたしはマーラーオーケストレーション補筆についてはよく知らないが、全体的にすっきりと「白っぽく」なり、弦がざらざらした感じになるように聴こえる。オリジナルはもっとモヤモヤしていて、しかしコクがあるというか。第四楽章などはマーラー版はわたしには少しあっさりとし過ぎるようだ。

涼しい。
県図書館。米屋。餃子の王将

図書館から借りてきた、唐澤太輔『南方熊楠の見た夢』を速読する。本書の論考はわたしにはあまり価値がないが(しかし「やりあて」についてはおもしろかった)、わたしは熊楠の日記を読んだことがないので、熊楠の夢に関する日記からの引用はじつに興味深く読んだ。ああ、南方熊楠全集はまことに欲しいが、家族の迷惑になるので我慢している。図書館から借りてくるかなあ。
 図書館では明恵さんの「夢記」の全現代語訳本も見つけて借りようか迷ったが、まあ次回以降にしておく。このところわたしは夢というよりは、睡眠自体に興味をもっている。わたしは凡人なので特に「天才的」な(?)夢を見ることはないが、それを措いても無意識への扉として夢はとても大事だ。ただ、あんまり夢の世界に同一化すると危険なので、あまり気にしないようにしている。睡眠に関しては、まだまだ自分では納得していない。

南方熊楠の見た夢

南方熊楠の見た夢

図書館には平凡社南方熊楠全集はないようだな。うーん。まあ選集でも読むか。

南方熊楠コレクション2『南方民俗学』読了。