プーシキン『大尉の娘』

休日(昭和の日)。曇。

午前中はごろごろしていた。

NML で音楽を聴く。■バッハのイギリス組曲第一番 BWV806 で、チェンバロ鈴木雅明NMLCD)。
 
夕方までうとうと。

シェーンベルクのピアノ協奏曲 op.42 で、ピアノはピーナ・ナポリターノ、指揮はアトヴァルス・ラクティーガラ、リエパーヤ交響楽団NML)。この曲はシェーンベルクの中ではポピュラーなそれだが、NML で意外と選択肢が乏しい。どうもバレンボイムとかブレンデルのピアノで聴く気も起きないし。

Schoenberg/Bartok/Krenek: Eleg

Schoenberg/Bartok/Krenek: Eleg

ブラームスの六つのピアノ曲 op.118、ウェーベルンの「子供のための小品」、断章で、ピアノはピーナ・ナポリターノ(NML)。ブラームス晩年のピアノ小品集とベルク、ウェーベルンという選曲がよいので聴いてみた。ピーナ・ナポリターノというのはよいピアニストなのかよくわからないが、ここでは悪くない。ブラームスの op.118 はよい曲が集められていて、わたしは好きである(バックハウスの録音が忘れられない)。ウェーベルンはよく知らない曲たち。
Brahms the Progressive

Brahms the Progressive

ウェーベルンパッサカリア op.1 で、指揮はジュゼッペ・シノーポリ、シュターツカペレ・ドレスデンNML)。CD で繰り返し聴いてきた録音。
Webern: Im Sommerwind

Webern: Im Sommerwind

 

プーシキン『大尉の娘』読了。坂庭淳史訳。いやあ、おもしろかった。どんどん先が読みたくなるおもしろいお話として読んでしまったが、それでいけないですかね。古典だからといって、顰めっ面で読まねばならぬということもないでしょう。本書は「プガチョーフの反乱」が下敷きとなった「歴史小説」であるともされるが、その『プガチョーフ反乱史』を書いたのもプーシキンなのですね。それも、この小説を書くために『反乱史』を書いたというのだから気合が入っている。実際にプガチョーフの反乱の関連地を訪れ、事実を掘り起こしていたりするのも、現在では当り前なのかも知れないが、そういうものの濫觴であったのだな。それがまた小説に反映されている、と。プーシキンはいまでもロシアで人気があるというから、我々の漱石みたいなものであろうか。そして知らなかったのだが、「ロシア文学の父」プーシキンは三十七歳で若くして死ぬのだった。年下の若い妻(美少女だったらしい)の浮気問題で、決闘で亡くなったのだという。

大尉の娘 (光文社古典新訳文庫)

大尉の娘 (光文社古典新訳文庫)