山口昌男音楽対談集『オペラの世紀』

晴。

NML で音楽を聴く。■ベートーヴェンのピアノ・ソナタ第十五番 op.28 で、ピアノは園田高弘NMLCD)。これすばらしくないかね? ■リストの「巡礼の年第一年 スイス」で、ピアノはラザール・ベルマン(NML)。これまで何度も聴いてきた名演である。しかし、しんどいなー。この曲は自分をだいぶ超えている。それでも自分にとって、リストはピアノ・ソナタ ロ短調と「巡礼の年」の作曲家だ。そのいずれも、ベルマンは名演を残しています。

Liszt/Schubert: Annees De Pele

Liszt/Schubert: Annees De Pele

  • アーティスト:Liszt,Schubert
  • 出版社/メーカー: Imports
  • 発売日: 2014/08/05
  • メディア: CD
 
春はきらいという人が多い。最近では花粉症ということもあるだろうが、そもそも木の芽時は狂気に近い。四月は残酷な月…。しかし、わたしは春が好きなのではないかと思う。生命力の湧き出しが好きだというのは、苦しげにも見えるだろう、そのわたしがじつはあまりにも健康すぎることを露呈させてしまっているのかも知れない(本当か?)。吉田秀和さんは、燃えあがる緑が苦手だと書いておられたのではないか。

メシアンの「鳥のカタログ」 ~ No.8 L'Alouette Calandrelle, No.9 La Bouscarle で、ピアノはチーロ・ロンゴバルディ(NMLCD)。■メシアンの「クロノクロミー」で、指揮はピエール・ブーレーズクリーヴランド管弦楽団NML)。この演奏は CD でも聴いているのだが、あらためて聴くとかなり変ったメシアンだなと思う。随分と知的で、随分とすっきりとした音楽のように聴こえる感じだ。これがまちがったメシアンだというつもりはないが、真実のメシアンというつもりもない。ただ、おもしろいことは非常におもしろいので、それはメシアンのおもしろさでもあり、またブーレーズのおもしろさでもあろう。この優れた弟子が巨大な師から何を受け取ったのか、そのことがある程度わかる演奏だといってもよいかも知れない。それにしても、何という分析的知性であることか。

メシアン:クロノクロミー

メシアン:クロノクロミー


珈琲工房ひぐち北一色店。慣れてしまうと何でもないのだけれど、ひさしぶりに飲むとここのコーヒーはほんとおいしいな。グアテマラとかよく知らないけれど、これならわざわざ外でコーヒーを飲んでもいいと思う。いや、コーヒー通とかじゃ全然ないのですけれど。
 図書館から借りてきた、山口昌男音楽対談集『オペラの世紀』読了。シルヴァーノ・ブソッティとか諸井誠とかの対談にはとても感銘を受けた。やっぱり山口昌男、すごいな。陳腐な言い方だけれど、これこそ複数性の豊かさだと思う。大変な博学と着眼点のユニークさ。まったく田舎でひとりで本を読んだりネットで音楽を聴いているだけの自分とか、まあ山口昌男と比較するのもアホらしいがどうしようもない後退なのは明らかだな。ブソッティも諸井誠もよく知らないのだけれど、これを読んだだけで立派な人たちだとわかる。若い人で山口昌男みたいな人、出てこないかしら。我々とかはマジ貧しくてどうしようもないな。

オペラの世紀―山口昌男音楽対談集

オペラの世紀―山口昌男音楽対談集

 
夕方、散歩。

地元の低い山々も小さな川も好きなのだが、山の名前も知らない。

これどんな花だっけ。

もう桜?

近所にあるわりと大きな古墳。


山田康弘を読む。早寝。